泥酔亭の成り行き日記

前回のブログからあっという間に半月も過ぎてしまった。
季節は一気に冬に突入
これからまた長い冬との楽しいお付き合いが始まる。
あーあ、なんでタヒチあたりに生まれなかったべか・・・。
っていうか、福井県に生まれたはずのジイさん(伊藤金作さん)も、なんで北海道に渡ってきたんだべか・・。P_20171015_201725
とまぁ、毎年のようにこの時期はかなり気分がダウンする。

で、話は変わって、初めての浜松の夜
飛び込みで入った居酒屋の雰囲気、料理、酒、どれもがツボにはまって気分よく店を出た。
若い頃とちがって、旅の恥はなんとやらとばかりに、飲み食い散らかすようなことは、無数の失敗とともにキッパリやめた。
この気分のいい状態で、ホテルに帰れば清々しい朝が待っている・・はずだ。

aa080590e2d1a85db50d83f030cee093伊藤家旅の鉄則、第一条は以前も書いた「飲食店の行列には並ばない」
第二条は「ホテルに戻る前にコンビニに寄らない」
これは酒飲みなら経験したことのある人は多いはずだ。
さんざん飲み回って、もう飲めるはずもないのに「小腹が減った」とかいいながら、吸い寄せられるように深夜のコンビニ入り、なぜか酎ハイやらハイボール、カップ酒をしこたま買い込んで、食えるはずもないエビドリアだの、焼きそばチャーハンセットなど買ってしまう。
しかも食えるはず、飲めるはずもないはずの、それらはなぜかすべて胃の中に収まっていて、翌朝の二日酔いを倍加させる。

この二ヶ条は、心に染み込んでいるので、せっかくの旅の一日目はこのまま気分よく終わろうとホテルに向かった。
そのとき目に入ったのが「創業 昭和二十◎年」という看板のラーメン屋。
ふと「そんな老舗なら、さぞさっぱりした昔風の胃袋にやさしい一杯を食わしてくれるんでないべか?」という気持ちが頭をよぎった。
ま、ビールの一杯でも飲みつつ、明日の計画を練りながら、締めのラーメンでもすすろうかと暖簾をくぐった。

すると、そこに待っていたのは、のれんを守り続けた気のいい老夫婦などではなく、汚れたエプロンとよれよれのTシャツの国籍のよくわからない人たち
しかも座ったテーブルの下には、前のお客さんの使ったとおぼしき使用済みティッシュが落ちている。
ひとまず被害の少ない缶から注ぐだけの角ハイボールをオーダー、危機感の薄いマダムはウーロンハイを頼んだ。
で、無難に醤油ラーメンを注文して、トイレにいくと、そこは想像以上のカオスな空間で、食欲がなくなるどころか酔いまで冷めてくる始末。
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席に戻ると、なぜかマダムはキムチまで頼んでいる。
まさか長居する気か?
出てきたラーメンは、見かけは普通だが予想通りの気の抜けた代物。
マダムは「ウーロンハイってこんな味だった?」と不思議がるが、おそらくいつ封を切ったかわからない年代物のペットボトル入りウーロン茶を使用していると思われる。
ようようのことでこの魔界から抜けだした頭のなかには、新たな旅の鉄則第三条が浮かんでいた。
旅先での締めのラーメンはよせ!
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original駅の近くでも安いホテルは、だいたい裏口?の方にある。
だもんで、飲み屋のかたまっている方へ行くのには、高架下をくぐって反対口に向かわなければならない。
初めての浜松市は予想していたよりも大きな町で、ミニ札幌といった感じだ。
日曜日なので休みの店も多く、あちらこちら歩きまわって、階段下の看板にちょいと惹かれるものを感じた店に入った。
階段をあがると、入り口はなにやら高級クラブのような佇まい。
看板に書いてあった料金は、しごく常識的な値段だったので、えいやっとドアを開けた。
・・するとそこは入り口以上におしゃれな雰囲気。
居酒屋というよりは、高級バーか洋風割烹のようだ。

教育の行き届いた従業員に促されて、カウンター席に座り、まずはビールで乾杯。
それにしても、ここ数年は単純に「居酒屋」とか「酒房」なんて書いてある店が少なくなってきている。
ここも「色彩和房」なんて肩書が付いている。
ほかにも「酒肴遊善」だの「楽食楽飲」「酒心食遊」「座ダイニング」だの色々工夫をこらしている店名を見かける。
だんだんわれわれのようなもんの居場所がなくなっていくような気がするね。
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P_20171015_200245で、マダムのお目当ての「キンメダイのお造り」「ねぎま串」などを注文して、静岡の地酒「白隠正宗」に移る。
しゃれた店だったけど、いったん飲み始めたら、不思議と落ち着く。
初日でもあることだし、そろそろおいとましようかと思ったところ、頼んでいた「メゴチの唐揚げ」が出ていないことに気がついた。
忘れてるならそれでもいいかと思って、席を立とうとしたら「お待たせいたしました」と運ばれてきた。
時間をかけてじっくりと揚げられたメゴチは、頭から尻尾までサクサクと食べられる。
忘れていたわけではなく、きちんとした仕事をしていてくれたようだ。

熱田の「舟寿司」といい、ここ「色彩和房WASABI」といい、今日はなかなかにあたりが良い。
で、このまますめば浜松の夜もいい思い出ばかりだったはずなんだが・・・。
世の中、そういいことばかり続くものではない。
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P_20171015_120621熱田神宮の境内には、「宮きしめん」という有名どころもあるが、ちらっと見たら満員御礼プラス行列という大繁盛。
行列してまで食べる気はさらさらないのでパス。
だいたい今までどこに行っても、行列の末に食べて美味かった試しがない。
態度は横柄、値段は高い、味は並以下・・・それからというもの、どれだけ評判が良くても行列はしないことに決めている。
ってなことで、ひつまぶしでも有名だという「蓬莱」もパス。
ふと目に止まったここ「舟鮨」にお邪魔することにした。

P_20171015_120433駅のすぐとなりで、熱田神宮のそばにあり、日曜日の昼時なので、座れないかと覚悟して入ったらカウンターが空いていた。
まずはビールを頼み、ひつまぶしとマダムは刺身定食を注文。
すぐにカウンター席も埋まり、あとから来たお客さんはみんな断られていた。
こんなに繁盛していて、立地もいいというのに、店の人はみな愛想がよく、料理も美味しい。
関東とちがって、蒸しをかけないうなぎは皮がパリっとして、香ばしい。
酒の肴に最適である。
P_20171015_194302やっぱり並ばなくて正解だったと、熱燗を追加注文。
ゆったりと酒を飲んでいるわれわれを見ても嫌な顔ひとつせず、てきぱきと仕事をこなしている。
しょっぱなからいい店にあたったもんだ。
こいつぁ幸先いいわ。

で、ほろ酔い気分で、名鉄、JR東海を乗りついで約一時間半、一日目の宿泊地浜松に到着。
初めて来たが、予想以上に大きく都会的な町なので少し驚いた。
やっぱり、焼津あたりにすればよかったべか。
ま、なにはともあれホテルにチェックインして、ひとっ風呂したあと、浜松散策といってみっか。

おもては相変わらずシトシトと雨が降り続いている。
だけど、これもまた一興。
ナイト・アンド・デイ・ドリーム・ビリーヴァー「どんと」の名曲「カーニバル」じゃないけど、♪なんにも変わったことなどないとしたっていい。今日はカーニバル ♬。
ライフ・イズ・ア・カーニバル!
ハレの日々に乾杯。



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