泥酔亭の成り行き日記

hoppy01なかなか北海道に定着しない「ホッピー」だが、ここ数年スーパーにも普通に並ぶようになった。

お酒を飲まない人には、ホッピーといわれてもなんだかさっぱりわからないだろうけど、低アルコール(0.8%)のビア・テイスト飲料だ。

東京では昭和23年から甲類焼酎(無味、無色、無臭)をホッピーで割って飲むのが流行した。

なぎら健壱さんにいわせると、ビールが高かったので焼酎をホッピーで割ることによって、ビール気分を味わったということらしい。hoppy

若い頃、東京で飲んだときは、このようなビンに入っていた。

北海道では焼酎といえば20%が普通だが、東京では25%が普通だった。
この5%を甘く見ると、えらい目に遭う。

もつ焼き屋でホッピーを注文すると、大ジョッキをカウンターに置き、片手に焼酎の一升瓶、片手にホッピーを持ち、ほとんど半々に豪快に注いでくれる。
これでその当時、一杯¥180。
もつの串が¥50。
千円札一枚あれば、地面がグルグル回るぐらい酩酊できた。
まさにホッピーは庶民の強い味方といえた。

hoppy02そしてこの頃、ホッピーの定番といわれる「キンミヤ焼酎」までが、スーパーに並ぶようになった。

正式名は「亀甲宮」というらしいが、瓶にも「キンミヤ焼酎」と書いてある。
よく見ると、原材料は「さとうきび糖蜜」。
なんだか体にもよさそうな気がする。

さらにこのあいだ、「55 HOPPY AKSSAKA」というホッピーも発見した。

ホッピーと赤坂・・。hoppy03
なんだかミスマッチのような気がするが、「プレミアム・ホッピー」と書いてあるし、若干高いので少し高級な味がするかもしれない。

下火になっていたホッピーが息を吹き返したのは、娘さんが三代目を継いでからだという。

合言葉は「HOPPYでHAPPY」!
いんじゃないの。
今夜はHOPPYでいってみっか!

oka1101一曲目の「東京節」からツボにぴったりハマった幕開けだった。

実家が東京で銭湯をやっていたという生粋の江戸っ子「岡大介」と、二胡の達人で生まれたばかりの子供のおむつ代を稼ぎに来た「小林寛明」
そしてお兄さんが「パーク・アンド・ラブホテル」で2008年ベルリン国際映画祭で最優秀新人作品賞を受賞した映画監督「熊坂出」、そしてもう一人のお兄さんがウッドベース奏者「熊坂義人」というアーティスト一家に育ったアコーディオンの「熊坂るつ子」

二曲目は今回の震災の被災地で好評だったという「お富さん〜憧れのハワイ航路」メドレー。
そして東北の復興を歌詞に織り込んだ「復興節」
東電の計画停電を皮肉った「のんき節」
時事問題をたくみに取り入れて、笑いの中から演説歌は現代に蘇る。
一気にディランが浅草色に染まっていった。

oka1102吉田拓郎をきっかけにフォークの世界にどっぷり浸かり、ルーツを追い求めていくうちに、明治、大正時代に流行した演説歌を知る。
風刺のきいたその歌詞は庶民の逞しさと、いつの時代も変わらない権力者への痛烈な皮肉が込められている。

朴訥とした語りが会場を一気に和ませていく。
そこをたくみにフォローする小林寛明の飄々としたトーク。
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一部の終わりは、バックの二人のソロコーナー。
小林寛明が選んだのは「見上げてごらん夜の星を」
しっとりとした二胡の響きが心地良い。

そして岡大介に匹敵する味わいのあるトークで会場をゆるゆるにした熊坂るつ子。
総重量10kgというアコーディオンの機能説明は、大変面白かった。
そしてアメリカの古い曲(曲名は?)を超絶技巧の速弾きで聴かせ、お客さんを圧倒した。

oka1104第二部は小林と熊坂の二人による「ダニーボーイ」で幕を開けた。
そして哀愁を感じさせる岡大介のオリジナルも披露してくれた。

植木等にそっくりだったという祖父に兄弟揃って「スーダラ節」を踊らされたという岡大介。
案外その過去が今の彼を創り上げたのかもしれない。
そしてみんなで「スイスイ スーダララッタ〜」の大合唱。

「あきらめ節」で高田渡を思い、「十九の春」で大工哲弘を思い、「富士山」で幼き頃を思い出し楽しい時間は過ぎていった。

衰退の一途をたどるボーイズ・スタイル。
なんとか盛り上げようと「ボーイズ・バラエティ協会」に入り、「かんからぼういず」というユニットも結成した。

素直でまっすぐな人柄は、きっと演芸界と音楽の世界を楽しくつなげていくことだろう。

当日Nさんが返却してくれた古川ロッパ、石田一松などが出演する映画「東京五人男」(ビデオ未発売)をあげると「ずっと探していたんです」と喜んでくれた。
きっと今頃、自宅の「つつじ荘」で観ていることだろう。

今度はぜひ屋外で演奏してもらいたいものだ。
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アズミに続く2011のライブ第二弾。
カンカラ三線を手に、添田唖蝉坊や石田一松などの明治、大正時代の演説家を歌う異色のシンガー。
唖蝉坊は、民権運動華やかなりし頃、「あきらめ節」「ああ金の世」など風刺のきいたコミカルな歌をたくさん残した。

「ああ金の世」

ああ金の世や金の世や。神に仏に手を合わせ、
   おみくじなんぞを当てにして、いつまで運の空頼み。
血の汗油を皆吸われ、頭はられてドヤサレて、
   これも不運と泣き寝入り、人のよいにも程がある。


ああ金の世や金の世や。互いに血眼皿眼(ちまなこさらまなこ)。
   食い合い奪(と)りあいむしり合い、敗けりゃ乞食か泥棒か、
のたれ死ぬか、土左衛門、鉄道往生、首くくり。
   死ぬより外に道はない。ああ金の世や金の世や。


高田渡がフォークのメロディーに乗せて歌うまでは、名前も聞いたことがなかった。
それをまだ若い岡大介が、なんの拍子か歌い始め、小沢昭一や立川志の輔などが認めるほどだという。

今回はラッパ二胡の小林寛明とアコーディオンの熊坂るつこも参加して華を添える。
めったに聴けるジャンルでもないし、なにより大好きな大衆演芸の世界。
今から楽しみである。
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さ、張り切ってセッティングするっぺ。


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