泥酔亭の成り行き日記

2011年05月

hoppy01なかなか北海道に定着しない「ホッピー」だが、ここ数年スーパーにも普通に並ぶようになった。

お酒を飲まない人には、ホッピーといわれてもなんだかさっぱりわからないだろうけど、低アルコール(0.8%)のビア・テイスト飲料だ。

東京では昭和23年から甲類焼酎(無味、無色、無臭)をホッピーで割って飲むのが流行した。

なぎら健壱さんにいわせると、ビールが高かったので焼酎をホッピーで割ることによって、ビール気分を味わったということらしい。hoppy

若い頃、東京で飲んだときは、このようなビンに入っていた。

北海道では焼酎といえば20%が普通だが、東京では25%が普通だった。
この5%を甘く見ると、えらい目に遭う。

もつ焼き屋でホッピーを注文すると、大ジョッキをカウンターに置き、片手に焼酎の一升瓶、片手にホッピーを持ち、ほとんど半々に豪快に注いでくれる。
これでその当時、一杯¥180。
もつの串が¥50。
千円札一枚あれば、地面がグルグル回るぐらい酩酊できた。
まさにホッピーは庶民の強い味方といえた。

hoppy02そしてこの頃、ホッピーの定番といわれる「キンミヤ焼酎」までが、スーパーに並ぶようになった。

正式名は「亀甲宮」というらしいが、瓶にも「キンミヤ焼酎」と書いてある。
よく見ると、原材料は「さとうきび糖蜜」。
なんだか体にもよさそうな気がする。

さらにこのあいだ、「55 HOPPY AKSSAKA」というホッピーも発見した。

ホッピーと赤坂・・。hoppy03
なんだかミスマッチのような気がするが、「プレミアム・ホッピー」と書いてあるし、若干高いので少し高級な味がするかもしれない。

下火になっていたホッピーが息を吹き返したのは、娘さんが三代目を継いでからだという。

合言葉は「HOPPYでHAPPY」!
いんじゃないの。
今夜はHOPPYでいってみっか!

oka1101一曲目の「東京節」からツボにぴったりハマった幕開けだった。

実家が東京で銭湯をやっていたという生粋の江戸っ子「岡大介」と、二胡の達人で生まれたばかりの子供のおむつ代を稼ぎに来た「小林寛明」
そしてお兄さんが「パーク・アンド・ラブホテル」で2008年ベルリン国際映画祭で最優秀新人作品賞を受賞した映画監督「熊坂出」、そしてもう一人のお兄さんがウッドベース奏者「熊坂義人」というアーティスト一家に育ったアコーディオンの「熊坂るつ子」

二曲目は今回の震災の被災地で好評だったという「お富さん〜憧れのハワイ航路」メドレー。
そして東北の復興を歌詞に織り込んだ「復興節」
東電の計画停電を皮肉った「のんき節」
時事問題をたくみに取り入れて、笑いの中から演説歌は現代に蘇る。
一気にディランが浅草色に染まっていった。

oka1102吉田拓郎をきっかけにフォークの世界にどっぷり浸かり、ルーツを追い求めていくうちに、明治、大正時代に流行した演説歌を知る。
風刺のきいたその歌詞は庶民の逞しさと、いつの時代も変わらない権力者への痛烈な皮肉が込められている。

朴訥とした語りが会場を一気に和ませていく。
そこをたくみにフォローする小林寛明の飄々としたトーク。
oka1103
一部の終わりは、バックの二人のソロコーナー。
小林寛明が選んだのは「見上げてごらん夜の星を」
しっとりとした二胡の響きが心地良い。

そして岡大介に匹敵する味わいのあるトークで会場をゆるゆるにした熊坂るつ子。
総重量10kgというアコーディオンの機能説明は、大変面白かった。
そしてアメリカの古い曲(曲名は?)を超絶技巧の速弾きで聴かせ、お客さんを圧倒した。

oka1104第二部は小林と熊坂の二人による「ダニーボーイ」で幕を開けた。
そして哀愁を感じさせる岡大介のオリジナルも披露してくれた。

植木等にそっくりだったという祖父に兄弟揃って「スーダラ節」を踊らされたという岡大介。
案外その過去が今の彼を創り上げたのかもしれない。
そしてみんなで「スイスイ スーダララッタ〜」の大合唱。

「あきらめ節」で高田渡を思い、「十九の春」で大工哲弘を思い、「富士山」で幼き頃を思い出し楽しい時間は過ぎていった。

衰退の一途をたどるボーイズ・スタイル。
なんとか盛り上げようと「ボーイズ・バラエティ協会」に入り、「かんからぼういず」というユニットも結成した。

素直でまっすぐな人柄は、きっと演芸界と音楽の世界を楽しくつなげていくことだろう。

当日Nさんが返却してくれた古川ロッパ、石田一松などが出演する映画「東京五人男」(ビデオ未発売)をあげると「ずっと探していたんです」と喜んでくれた。
きっと今頃、自宅の「つつじ荘」で観ていることだろう。

今度はぜひ屋外で演奏してもらいたいものだ。
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アズミに続く2011のライブ第二弾。
カンカラ三線を手に、添田唖蝉坊や石田一松などの明治、大正時代の演説家を歌う異色のシンガー。
唖蝉坊は、民権運動華やかなりし頃、「あきらめ節」「ああ金の世」など風刺のきいたコミカルな歌をたくさん残した。

「ああ金の世」

ああ金の世や金の世や。神に仏に手を合わせ、
   おみくじなんぞを当てにして、いつまで運の空頼み。
血の汗油を皆吸われ、頭はられてドヤサレて、
   これも不運と泣き寝入り、人のよいにも程がある。


ああ金の世や金の世や。互いに血眼皿眼(ちまなこさらまなこ)。
   食い合い奪(と)りあいむしり合い、敗けりゃ乞食か泥棒か、
のたれ死ぬか、土左衛門、鉄道往生、首くくり。
   死ぬより外に道はない。ああ金の世や金の世や。


高田渡がフォークのメロディーに乗せて歌うまでは、名前も聞いたことがなかった。
それをまだ若い岡大介が、なんの拍子か歌い始め、小沢昭一や立川志の輔などが認めるほどだという。

今回はラッパ二胡の小林寛明とアコーディオンの熊坂るつこも参加して華を添える。
めったに聴けるジャンルでもないし、なにより大好きな大衆演芸の世界。
今から楽しみである。
oka11c
さ、張り切ってセッティングするっぺ。


haibiscas何年も前に沖縄の空港で買った10cmほどのハイビスカスの木が、今年も花を咲かせた。
ハイビスカスは、別名「一夜花」というらしく、せっかく咲いても次の日にはしぼんでしまう。

花に誘われたわけではないが 、せっかく陽気もいいので桜を見ながら散歩でもしようかということになった。

芦別でもよかったが、休みということもあって旭川の神楽岡公園に行くことにした。

駐車場に車を停め、いくつも枝分かれした散歩道を歩き出したのはいいが、広いのなんの・・・。
ぐるっと回ると一時間ぐらいはゆうにかかってしまった。

キャンプ場のあたりでは、平日だというのに大勢の人たちが焼肉を大々的に楽しんでいる。

初めて散歩したが、この神楽岡公園、池あり川あり滝あり、しかも起伏に富んでいてかなり歩きごたえがある。riss
裏側の駐車場のあたりを歩いていたら、横の茂みがガサガサと動いたので、見てみると大きなリス。
すぐそばまで近づいても逃げようともせず、こちらをうかがっている。
近くにいたおばちゃんも「ほれ、珍しいから写真に撮りなさい」というので、一枚撮らせていただいた。

こうやって豊かな自然の中を歩いていると、震災のことをつい忘れてしまう。
原発さえなければ、復興はまだまだ早く進んでいるはずだ。
今の状況を見る限り、東電も政府もなにをやっていいかわからず、情報を小出しにしたり隠蔽したりしながら、右往左往している風にしか見えない。

sakura対岸の火事のような北海道だが、大間原発も計画を中止する様子もなく、六ヶ所村の廃棄施設からもしきりにおかしな噂が聞こえてくる。
海を渡らなくても、泊では原発が今日も元気に稼動している。
保安院の皆様が安全指導にいらっしゃってるが、今さら全幅の信頼を寄せる気にはならない。

この美しい自然が、回復もできないほどの目に遭わされるのはどんなことをしても食い止めなければいけない。
しかしわれわれとて何をどうしていいものやら、今のところ まったく見えてこない。
とにかく大きく目を開き、耳をすまして、これ以上間違った方向へ進まないように気をつけていなくては。 

ボブ・ディランの「見張塔からずっと」が重く響いている。

神奈川県の大和という町に、ロック・スピリッツ満開のイカした店があるという話を、ナミさんこと南正人に聞いたのはもう十年ぐらい前だった。
そのうち友人のクレイジー・ジョーが横須賀に住みだしたので、機会があったら行ってみようと思っていた。

bonanza2007の夏、念願かなって横須賀から大和の方へ旅することになった。
お目当ての店の名は「菩南座(ボナンザ)」。
「大当たり」とか「一発当てる」とかいう意味のスペイン語らしい。

HPで確認してみると、ちょうどその日は「南正人ライブ」。
なんとも「大当たり」な展開だ。
小雨の降る中、やっと探し当てて中に入ると、まるで以前のディランをもっと狭くしたようないい感じの店内。
やっと一人が座れるような小さなステージ・・・というかスペース。
ここに憂歌団の木村さんや恭蔵さん、近藤房之助などが熱いライブを繰り広げたのだ。

横須賀からはジョーも来てくれて、帰りの電車ギリギリまで楽しい夜を過ごした。taro
帰り際マスターの太郎さんこと戸川凛太郎さんにご挨拶。
この太郎さん、まるで映画のような人生を送ってきた人だ。
詳しいことは「菩南座」のHPに載っているのでぜひ!

太郎さんは若い頃、北海道まで逃亡してきたことがあり、そのとき名乗っていた偽名が「南部鉄也」。
その頃の太郎さんたちの仲間の、その後を書いた本がこの間出版されていたので、懐かしいだろうと送らせていただいた。

実はその前に懐かしい本を2冊送ってもらったお返しのつもりだったのだが、またまたこのあいだ菩南座から素敵な贈り物が届いた。

haru1包みを開いてみると、大阪の野外フェスティバル「春一番」のポストカード集。
「春一番」にはアズミ、三宅伸治、シバ、友部正人、リクオなどディランでおなじみのミュージシャンがこれでもかと出演している。
そのポスターはいつも雰囲気のある素敵な版画が使われていた。

大和から吹いてきた「春一番」。
部屋の中にエイトビートが響いたような気分だ。
さっそく店に飾らせていただいた。

太郎さん、ありがとうございました。
放射能なんざ吹っ飛ばして、したたかに生きましょう!

またブラっと遊びに行きます。

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