泥酔亭の成り行き日記

2013年08月

年甲斐もなく突っ走ったミュージックハーベストからほぼ一ヶ月。img_789758_23492742_4
首から下、筋肉痛じゃないところがないぐらいに全身を使い切った。
好きな事で何ヶ月も夢中になれるなんて、なんと幸せなことだべか。
音楽と、それを通じて知り合った多くの人たち(本当に)にはいくら感謝しても足りない。
そしてわがままにつきあってくれたマダムにも感謝
おかげさまで真っ白な灰になれました(笑)

ようやくあちこちの支払いも済み、集金もすませ、礼状を発送したり、映像を編集したりしているうちに一ヶ月はあっという間に過ぎた。
今日主要なメンバー3人で領収書の確認などが済み、ほんとうの意味でひと息つくことができた。
当人たちは「ビッグスリー」といい、まわりからは「3馬鹿トリオ」といわれるこの三人。
性格も年代も交友関係もバラバラなくせに、このハーベストのために全力を尽くした。
共通していることといえば、酒癖の悪いことぐらいか。
反省会ではなるべく近くに寄らないようにしたいものだ。

Image思い起こせば正月明けの吹雪の夜、買ってきたばかりのノートの1ページ目に「ディラン30周年記念ライブ ミュージックハーベスト2013」と書いたのがすべてのはじまりだった。

何年か前から、お客さんやミュージシャンに「30周年に何をやるの?」と聞かれてはいたが、具体的に決まらないまま年が明けてしまった。
みんなは普通の記念パーティーを開こうといってくれたが、それだとどこからどこまでを招待していいものかもわからないし、せっかく足を運んでもらっても、二時間程度のパーティーじゃ申し訳がない。

今までお世話になった沢山の人達に目ぇいっぱい楽しい時間を過ごしてもらうにはどうすればいいか・・・。
やはり原点に戻って、野外ライブをやろうと決めた。
そしてどうせやるなら、'98のハーベストを超えるようなイベントにしたいと思った。

snowま、そこからの試行錯誤、紆余曲折、暗中模索、悪戦苦闘の日々はこのノートにくまなく記されている。
やると決めたからには「泣き言はいわない」「恨み事はいわない」「まわりを批判しない」そして「喧嘩はしない」と決めてやっていたつもりだが、ノートを見直すとところどころに愚痴やあきらめのフレーズが見える。
それでも夢を現実に出来たのは、音楽がつないでくれたたくさんの人とのつながりと、音楽の持つパワー
やはりずっと音楽から離れなくてよかったわ。
ジョン・レノンのいう通り「R&Rピープルには奇跡はつきものだ」を実感させてもらった毎日だった。

♪わかっちゃいるけど、やれないことが多すぎちゃ、奇跡はそばから逃げていく・・
今こそジェットに飛び乗ろう 馬鹿げたヤツだと笑われよう 大人しいふりはしていても やるときゃやるのさミラクルマン ♬ リクオ「ミラクルマン」より



今夜は一人で祝杯を上げる!
R&R万歳
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ハーベストの夢の様な一日からあっという間に二週間が過ぎた。harv12
振り返るヒマはなくても、あれからずっと心地よい感動の余韻に包まれている。
昨日からやっと動画の編集を始めることができた。
パソコンにファイルを取り込みながらたくさんの映像を見返していると、新たな感動がまた蘇ってくる。
お客さんの中に顔見知りをたくさん見かけては、いちいち感謝している。
ミュージシャンの楽しそうな顔、お客さんやスタッフの表情になかなか編集が進まない。

何度もいうようだが、思い立ったのは今年の一月のなかば
一冊のノートを買ってきて一ページ目に「ミュージックハーベスト2013」と書いて、その下に「出演」と書いた。
harv13そこからすべてが始まった。
吹雪の収まったある日、会場を探そうと出かけたが、どこへいっても雪の山。
いくらなんでも想像のしようもなかった。

スタッフを集めようにも、以前のスタッフは芦別を離れていたり、高齢化していたり・・・。
我が身を振り返っても、とてもとても15年前ほどの体力も知力もない。
そのとき考えたのは、「次世代への継承」
大きなお世話かもしれないけれど、三十年間芦別にロックの熱い血を注ぎ込んできたディランのつながりを誰かに残しておきたいと思った。

ロックのカケラもない芦別に毎年のように足を運んでくれる 多くの素晴らしいミュージシャンは、ディランがなくなれば芦別を忘れてしまうかもしれない。
勝手に思い込んでいるこの「財産」を残しとおきたいとはじめたこのミュージックハーベスト。

町を取り巻くたくさんの失望の中に、新しい希望を感じさせてくれた若い世代。
まだまだこの町は死んじゃいないと感じた。harv15
ハーベストのサブタイトル「時代は変わる」は伊達じゃなかったってことだ。
天気がどうであろうと、予算がどうであろうと、やらなければなにも始まらないと思って突っ走ったこのハーベスト。
たくさんの人たちに助けられて、夢がカタチになった。

ふりかえると頭に血が上るような腹の立つこともたくさんあるが、ふつうに生きていても頭にくることは山ほどある。
おなじ苦労なら好きなことで苦労するほうがずっといい。

今まで力いっぱい握りしめていたバトンを手渡した手応えはたしかに感じることができた。
バトンを手渡した次の世代はどういう答を出すのだろうか・・・。

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夢のなかで夢を見ているようなナチュラル・ハイの一日からあっという間に一週間が過ぎた。harv01
1月の中頃ふと思い立って始まったミュージックハーベストへの長い道。
過ぎてしまえば幻のような手ごたえしか残っていない。
無我夢中で走り回った毎日だったが、この歳で夢中になって打ち込めるものがあるという幸せ。
こういう場を与えてくれたすべてに感謝したい。
よくも悪くもたくさんのことを気づかせてくれたイベントだった。
いくつになっても勉強だわ。

終わった次の日からフェイスブックではたくさんの人が興奮のメッセージをアップしてくれた。
harv02そこには見ているだけで楽しくなるような写真の数々。
一枚一枚の写真を見るたびにそこから音楽が聴こえてくるようだ。
みんなのその笑顔を見たいために始まったこの祭り。

一番心配していた天気も奇跡のように保ってくれた。
札幌から来た友人は「昨夜は札幌が土砂降りだったんで明日は厳しいと思ってました」といっていた。
実際、道南の方ではJRが運休するほどの大雨が降っていたし、札幌や岩見沢のイベントでも雨が降っていたという。

ぎりぎりの状態でなんとか乗り切って実現したひと夏のお祭り。
いいたいことや伝えたいことが山ほどありすぎて、まだ自分の中ではこれっぽっちも整理できていない。
ただいえることはいくらいっても足りないぐらいの「ありがとう」。
誰にとか何にではなくすべてに感謝している。

抱え切れないほどの収穫の喜びに言葉が見つからない。
そしてあの日、まかれた種がいろいろな場所で芽を出すに違いない。
またいつか新しい収穫を祝う日がやってくるはずだ。
それまでにこの心地良い疲れを癒しておかなければ。

もう一度だけ大声でいわしてもらうけど「みんな本当にありがとう!なまら楽しかったわ!」

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