かまやつひろしの思い出にひたるまもなく、今度はR&Rのスーパー・レジェンド、チャック・ベリーの訃報が届いた。
去年、90歳を記念してニュー・アルバムをリリースするというニュースを聞いて、こりゃ100歳まで生きるな、と思っていた矢先の知らせだった。
レコーディングのコメントには、今まで苦労をかけてきた奥さんに捧げるというひとことが添えられていた。
リリースされれば前作「ROCK IT」からじつに38年ぶりのニュー・アルバムということになる。
先日、死因が発表されたが「自然死」となっていた。
大仕事をやり終えての大往生ってわけだ。
38年間、新しいアルバムを出していないので、チャック・ベリーをベスト盤でしか知らないひとがほとんどではないだろうか。
そうなると、あの同じようなイントロとコード進行でどの曲も同じに聴こえるかもしれない。
代表曲「ジョニーBグッド」と間違えてしまうような曲もたしかに多いが、オリジナルのアルバムを聞けば想像以上にバラエティに飛んだ曲を作っている。
そしてなんといっても、チャック・ベリー独特の「間」、ビート感はだれにも真似ができない。
まさにチャック・ベリーの前にチャック・ベリーなく、チャック・ベリーのあとにチャック・ベリーなしである。
ジョン・レノンが「ロックンロールにもう一つの名前をつけるとしたら、チャック・ベリーだ!」といったのもうなずける。
1959年14歳のウェイトレスを連れ回し州境を超えたという罪で、懲役5年と罰金5,000ドルという刑を受ける。
懲役は3年に減刑されたが、その後の偏見や不遇で、偏屈な性格に磨きがかかった。
苦労したせいか金銭にもうるさく、契約になければアンコールもしなかった。
いつも抱えているギブソンのES-345というギターも、かなり愛着がある愛器なのかと思えば「ギターは毎年買い換える。経費で落とせるからだ」とインタビューで答えているの見て驚いたことがある。
1981年には初の来日をしているが、その二年前には脱税で逮捕されている。
バンドを抱えると金がかかるってんで、ツアーの時は現地のアマチュアを使ったりもしていた。
そのせいか残っている映像を見ると、バンドとしての完成度はかなり低い。
どれもチャック・ベリーの強烈な個性だけで押し切っている。
キース・リチャーズはそんな記録しか残っていないことを嘆いて、きちんとしたものを残しておこうと「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」という映画まで制作した。
もちろんその中でも、ライブの真っ最中にキースに「曲のキーを変えたい」といういかにもチャックらしい一コマがある。
なにしろ音楽から生き方、エピソードまで、いまのミュージシャンにはない強烈な個性があった。
映画の中の植木等のような飛びっ切りの軽さと明るさ。
チャック・ベリーが死んだと聞いて、なんだか世の中がいっぺんにつまらなくなった気がする。
ちなみにニュー・アルバム「CHUCK」は、6月に発売が決まったという。
去年、90歳を記念してニュー・アルバムをリリースするというニュースを聞いて、こりゃ100歳まで生きるな、と思っていた矢先の知らせだった。
レコーディングのコメントには、今まで苦労をかけてきた奥さんに捧げるというひとことが添えられていた。
リリースされれば前作「ROCK IT」からじつに38年ぶりのニュー・アルバムということになる。
先日、死因が発表されたが「自然死」となっていた。
大仕事をやり終えての大往生ってわけだ。
38年間、新しいアルバムを出していないので、チャック・ベリーをベスト盤でしか知らないひとがほとんどではないだろうか。
そうなると、あの同じようなイントロとコード進行でどの曲も同じに聴こえるかもしれない。
代表曲「ジョニーBグッド」と間違えてしまうような曲もたしかに多いが、オリジナルのアルバムを聞けば想像以上にバラエティに飛んだ曲を作っている。
そしてなんといっても、チャック・ベリー独特の「間」、ビート感はだれにも真似ができない。
まさにチャック・ベリーの前にチャック・ベリーなく、チャック・ベリーのあとにチャック・ベリーなしである。
ジョン・レノンが「ロックンロールにもう一つの名前をつけるとしたら、チャック・ベリーだ!」といったのもうなずける。
1959年14歳のウェイトレスを連れ回し州境を超えたという罪で、懲役5年と罰金5,000ドルという刑を受ける。
懲役は3年に減刑されたが、その後の偏見や不遇で、偏屈な性格に磨きがかかった。
苦労したせいか金銭にもうるさく、契約になければアンコールもしなかった。
いつも抱えているギブソンのES-345というギターも、かなり愛着がある愛器なのかと思えば「ギターは毎年買い換える。経費で落とせるからだ」とインタビューで答えているの見て驚いたことがある。
1981年には初の来日をしているが、その二年前には脱税で逮捕されている。
バンドを抱えると金がかかるってんで、ツアーの時は現地のアマチュアを使ったりもしていた。
そのせいか残っている映像を見ると、バンドとしての完成度はかなり低い。
どれもチャック・ベリーの強烈な個性だけで押し切っている。
キース・リチャーズはそんな記録しか残っていないことを嘆いて、きちんとしたものを残しておこうと「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」という映画まで制作した。
もちろんその中でも、ライブの真っ最中にキースに「曲のキーを変えたい」といういかにもチャックらしい一コマがある。
なにしろ音楽から生き方、エピソードまで、いまのミュージシャンにはない強烈な個性があった。
映画の中の植木等のような飛びっ切りの軽さと明るさ。
チャック・ベリーが死んだと聞いて、なんだか世の中がいっぺんにつまらなくなった気がする。
ちなみにニュー・アルバム「CHUCK」は、6月に発売が決まったという。