泥酔亭の成り行き日記

2018年03月

201708150085_box_img2_Aさんざん大暴れしやがった冬将軍様も、いよいよ退却の準備を始めたようだ。
ラニーニャの影響だか、マッデン・ジュリアン振動のせいだかしらないけど、もうそろそろ退散していただきたいものだ。
高知の方では桜の開花も観測されたとか。
いよいよ春近しって感じだ。

春といえば心配なのが花粉症だが、一年中悩ましてくれているこのアレルギー性鼻炎
医者のお見立てによると、花粉とは関係なく原因は「加齢」
歳をとったせいで、免疫のスイッチが誤作動するのが原因だとか。
薬によって症状を抑えるしかテはなく、治癒することはないという。
ま、くしゃみと鼻水で命にかかわることではないから、深刻に考えることもないが、なんともあずましくない。
いただいたお薬も効く時と効かない時があるし、いつどこでスイッチが入るかわからない。
以前歯の治療している時に、ムズムズっときて冷や汗をかいたこともあった。

それにしても「加齢」とか「ストレス」っていう言葉。
医者にとっては、たいそう使い勝手のいい言葉だ。
「お年のせいですね」とか「ストレスが原因です」なんていわれると、反論できなくなる。
「ストレスは溜まってませんね」なんていうと「ストレスがまったくないのもストレスを感じるんですよ」なんて、禅問答みたいなことをいわれる始末。
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雪国には「冬季うつ病」なんていうのもあるらしい。
たしかに毎日のように雪だシバレだなんて曇り空ばかり見ていると、どんよりした気分になっても来るわ。
さいわい酒と音楽とマダムとの楽しい会話のおかげで、うつにもならずに今回の冬も乗り越えた。
さて、春になったらなにをして遊ぼうか。

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申告の方もあらかた終わったんで、このあいだの休みにふと思い立って旭川に一泊で飲みに行くことにした。
rect_62921622楽天トラベルで検索したら、サンロクに近いホテルで二人合わせて四千円ぐらいで見つかった。
一軒目の居酒屋は、ちょいと不安があったが食べログで検索
なんでも魚屋直営の居酒屋があり、「鮪の一本買い」をしているので、いろんな部位を楽しむことが出来るのがウリらしい。

で、どんなもんかと入口まで行ってみると、どうにも今風な薄っぺらさ満開の店構え
ま、店構えっていってもビルの地下なのだが、大漁旗を貼り付けたり、漁網をぶら下げたりしているがドラマのセットのようでどうにも安っぽい。
入り口で帰ろうかとも思ったが、外は冷えるのでダメ元と入ることにした。
店内はベニヤ!で仕切られていて、ひとつの区切りには大きな掘りごたつ式のテーブルが四つ五つある。
今風の居酒屋はどこもそうらしいが、いろんなプランがメニュー書かれていてややこしいことこの上ない。
なんでも「赤字覚悟!」の10分百円の飲み放題がお得らしい。
めんどくさいんで「じゃ、それ!」というと、最初に時間を決めろという。
入った時から長居する気は失せていたので、ひとまず60分にしといた。
ふとみると日本酒の好きな銘柄があったので、それを注文。
で、これまたウリだという「生まぐろ三種盛り(¥550)」「マグロのユッケ」「ネギま串」「カラスはもの蒲焼き」などを注文。
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店内はそこそこに混んでいたので料理が出るまでに、またさっきと同じ酒を注文すると「このお酒は飲み放題には含まれていませんが・・」という。
negi最初から言えよ!ってんで、今さら飲み放題のメニューを見せられる始末。
でもって、出てきた料理はどれもこれも子供だまし程度の代物
「マグロのユッケ」なんぞは、味見したのか?ってぐらいしょっぱかった。
もっとも作っているのはろくに修行もしていないような、あんちゃん、ねえちゃんだろうから、期待するほうがアホだ。

浅田次郎がエッセイで「近ごろは外食がぞんざいになってきている気がする」と書いていたが、まったく味も素っ気も深みもない。
問題は、これから料理を学ぶ連中がこの程度の味をベースにして、さらに手抜きしてどんどん劣化していくことだ。
魚屋直営だかなんだか知らないが、チェーン化でもして一儲けしてやろうの考えがスケスケだ。
キャッチコピーだけご立派にすりゃ千客万来と思ってけつかる。
せいぜい軽い頭をひねって儲けてくれ。
マグロ専門のはずが、結局「カラスはもの蒲焼き」が一番うまかった。
あ〜あ、すっかり時間と金をムダにしたわ。
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60分も経っていなかったが、さっさと退散して知り合いのライブハウスに出かけることにした。
あと何年もしないうちに、居酒屋文化は無味乾燥の砂漠地帯になる気がするわ。
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2056129018_001「逃げる」というだけあって、あっというまに2月は逃げていった。
3月は「去る」なんていうから、これまたあっというまに去っていくんだろう。
二日間の猛吹雪で家からほとんど出られず、おかげで申告作業もはかどりゴール間近。
今回は年度を間違えることもなく、順調に進んだ。
毎年のこととはいえ、なんともしちめんどくさいシステムですこと。
ましてこちとら工業高校中退の身の上、簿記なんぞ言葉も知らなかったぐらいだし・・。

それはそうと、昨日は三月三日のひな祭り、俗に「桃の節句」ともいう女の子の祭りだ。
正式には「上巳(じょうし)の節句」といって、陰陽五行では縁起の悪い日とされている。
5月5日の「端午の節句」、7月7日の「七夕(しちせき)」、9月9日の「重陽(ちょうよう)の節句」などと並んで五節句の一つに数えられている。

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ひな祭りももともとは凶の日とされていて、中国ではお祓いをしていた。
陰陽道とともに日本に渡ってきて、厄を人形(ひとがた)に移して川に流す行事が、そのころ流行っていた貴族の人形遊びと合体して、今のようなひな祭りになったようだ。

お雛様の顔にも時代が巧みに取り入れられて、どんどん現代的な表情になっている。
子供の頃、家にあったお雛様のあの無表情な顔ってなんか不気味だった思い出がある。
とくに五人囃子もなんとなく怖かったなぁ。
あのオカッパ頭がなんだか妖怪みたいで・・。
なんで一人だけ楽器もってないんだべか・・・?とか。
なにか深い因縁でもあるんだべかと思ってたら、あれは「謡い(うたい)」っていって、ボーカル担当なんだってね。
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ま、ひな祭りの声を聞けば春の足音はそこまで聞こえている。
冬将軍のいさぎよい撤退を望むわ!
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