泥酔亭の成り行き日記

2018年05月

P_20180513_163128高速バスの窓を叩いていた雨も、長崎に到着する頃にはすっかり上がっていた。
このあと数日はいい天気が続くそうだ。
ここ長崎には芦別出身のMさんという方がいて、今回夜の長崎を案内してくれるという。
芦別には高校卒業までいて、年齢は十歳近く上なので、Mさんが芦別にいた頃はまったく面識がない
何年か前Mさんたちの同期会が芦別であり、そのときディランにも顔を出してくれ、その後電話をいただき「長崎へ来ることがあったらぜひ声をかけてください」といわれていた。
厚かましいかとも思ったが、長崎へ足を入れてひとことも声をかけないのもいかがなものかと、数日前に連絡したところ、「ぜひお待ちしています」というありがたい返事をいただいた。
同郷というだけでなんともありがたいことだ。
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まずは長崎の駅前で記念撮影。
駅前には大きな歩道橋があり、その下を路面電車が走っている。
なんともいえないのんびりした空気の流れるいい街並みだ。
ひとつ難をいえば、路面電車や車の音がかなり大きく響くことか。
山が近くに迫っているので、よけい反響するんだべかね?
で、ホテルでシャワーを浴びたりしているうちに、約束の時間になった。
ロビーで待っていてくれたMさんと合流して、いざ夜の長崎へ!!

と、景色を眺める間もなく、Mさんの選んでくれた店は、ホテルから徒歩3分弱
歩道橋を登って降りたらすぐのところにあった。
e07ad8c3店の名は「魚店(うおだな)亜紗(あさ)」という。
いつも大勢でにぎわっていて、話しをするには少々にぎやかすぎるけど、長崎では一番美味しい魚を食べさせてくれるとMさんのお墨付きだ。

ふだんはあまり酒は飲まないとのことだが「今夜は少しつきあわせていただきます」と、いってくれたので、まずは再会?を祝して乾杯。
料理のコースはMさんがあらかじめ決めてくれていたので、すべておまかせ。
なんでも娘さんの婚礼の二次会でこの店をセッティングしたところ、奥さんに「なんで居酒屋なんて選んだの?」と責められたが、出てきた料理を見てみんなが大いに納得したという。
・・・だけあって、次から次へと運ばれてくる料理はどれもすばらしいものだった。
なかでもこちらでは食べることのない「うちわ海老」の造りのとろけるような上品な味わいに海老好きのマダムも舌鼓を打って喜んでいた。
うちわえび

太刀魚_1ここはもう日本酒しかあるまいってことで、品書きを見せてもらい、長崎の地酒という「横山五十」をいただく。
これがまた芳醇なこくがあり、肴に負けないしっかりしたいい酒だった。
あとでわかったが、この酒は明日訪れる壱岐の島の焼酎メーカーが作っている少量生産の貴重な酒だった。
海老のすり身を食パンではさんで揚げた「ハトシ」という長崎名物や「ごぼうのささがきサラダ」「鯨のさえずり」「イサキ」「太刀魚」の塩焼きと次々運ばれる料理で、すっかり満腹してしまった。

「本当は明日も案内したいんですが、予定が入ってしまって・・・」と、すまなそうにいって、われわれには一円も出させずに、Mさんは帰っていった。
Mさんのおかげで、長崎の夜はたいへんすばらしいものになりました。
ありがとうございました。
さ、明日は路面電車で、長崎の町を散策だ。
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今回の旅は千歳から福岡空港への直行便。
出発は午前11時
いつもと違って、わりとゆっくりできる。
といっても、パーキングに車を預けたり、搭乗手続きののことなどを考え、6時半には家を出た。
今回は行きも帰りもスカイマーク
ネットで予約したが、メールで予約番号が送られてきたっきりなので、なんとなく心細い。
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で、自動チェックイン機に予約番号を入力すると、「お取り扱いはありません」と出る。
電話番号を入力してもダメ、名前を入れてもダメなので、係の人に尋ねたところ、なにやら姓名が逆になっていたらしい。
座席は予約してあったので、よもや乗れないことはないだろうとは思ったが少し冷や汗をかいた。
いつもなら早すぎて開いていないレストラン街も、ぼちぼち開店しだした。
今日一日は運転もないってんで、その中の一軒を選んで、晴天祈願と旅の安全を祈って「富士山麓ハイボール」で乾杯。
ではしゅっぱーつ!!

P_20180513_141748去年の旅行と違って今回はそれほど雨の予報はないが、今日だけ九州地方は雨らしい。
しかしホテルも駅のすぐそばだし、折りたたみの傘もあるので、なんの心配もない。
歌の文句じゃないけれど、雨の長崎ってのもオツなもんだろう。
ほろりと酔ったところで搭乗し、約二時間半の空の旅
福岡空港は予報通りの雨だった。
電車で天神まで出て、長崎行きのバス乗り場を探す。
へたにウロウロするより、人に尋ねた方が早いってんで、聞いてみるとすぐそばのビルの三階でチケットを売っているという。
なんでまたいちいち三階まで行ってチケットを買わなきゃなんないんだべか?と、不思議に思いながらも上がってみた。
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すると驚くことに、バスはここ三階から発車するという。
いろんなところでバスに乗ったけど、三階から発車するバスターミナルなんて初めてだ!!
どんな仕組みになっているのかよくわからなかったけど、きちんとバスは三階の乗り場にやってきて、一般の車道へ下って何事もなく出発した。
搭乗予約のドタバタといい、三階のバス乗り場といい、初日からなかなか刺激のある旅ですこと。

やはり自分で組み立てる旅は、不便とハプニングが楽しい。
どんとこい!!トラブル。
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P5100063夫婦で初めて遠くへ旅行に行ったのが、沖縄本島と久米島だった。
二人とも北海道の内陸で生まれ育ったため、海には強いあこがれがある。
しかもそのとき見た久米島のさらに離島「はての浜」の、この世のものとは思われないコバルトブルーの海と白い砂浜にぶっ飛び、すっかり沖縄にハマり、本島を素通りしては、石垣島、西表島、竹富島、座間味島、黒島etcと島巡りのようなものをしてきた。

その沖縄の島々の中で一番のお気に入りは、なんといっても宮古島だった。
今のようにそれほど開発も進んでいない頃はあちらこちらに、なんとものどかな風景が残っていて南国特有のゆったりした空気が流れていた。
池間島、来間島の二島を結ぶ長い海中道路
P7090076そして小石ひとつ持ち込むことも持ち帰ることもしてはいけない神秘の島「大神島」
以前はフェリーでしか渡れなかった伊良部島にも、つい最近3540mという日本一長い海中道路が完成した。
行くたびに、島はどんどん様変わりして、今ではすっかり昔の面影のない都会的な島になった。
しかし「宮古ブルー」といわれる海の青さはまったくかわりがない。

で、今年の旅行もとうぜん宮古島が候補に挙がったが、いつも出かけるG.W明けは、どうも梅雨に入りそうだってんで、ほかの場所を探すことにした。
それで次に候補に出たのが「奄美大島」
PA180024ここはなかなか安い航空券と乗り継ぎのにいいのがなく断念。
マダムのいつものリクエスト「離島」と「青い海」を満たすところはどこかにないかと、格安航空チケットと地図を眺めながら、次に浮かんだのが「五島列島」
ここならばふたつの条件を満たしているし、長崎からの連絡もいい。
しかも海の美しさは折り紙付きだ。

ではここに決めようと、五島列島の情報を集めたり、チケットを検索したりしていた。
五島列島の特徴はなんといっても天主堂といわれる教会群
キリシタンの遺跡であふれている・・・が、マダムはキリスト教にはさっぱり興味がわかないそうだ。
P1010924以前奈良県吉野の「天河神社」に行ったときに味わった神秘的で荘厳な雰囲気のせいで、どちらかというと神社に興味がある。

ならばってんで次に探した結果が長崎県「壱岐の島」
ここは神社庁登録の神社だけでも150社もあり、「日本神道発祥の地」ともいわれている。
大小合わせれば1000社を超える神社が点在している神社の島だ
中には大神島のように小枝一本持ち帰ることも許されない「小島神社」という所もある。
海の青さもまったく申し分ない。
ってなことで、今年の旅は長崎から壱岐の島で決定!!

あとは筋金入りの雨女であるマダムの精進にかかっている。
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o0320045214155950611さて4月もあっという間に終わり、G.Wも無事?終了。
4月後半はまさに春到来という暖かい日が続いて、桜も満開を迎えたというのに、G.Wに入ったとたん天気がぐずついて気温も上がらなかった。
で、G.Wが終わったとたん晴れるとは・・・。

先頃、吉永小百合主演の「北の桜守」という映画が公開された。
これは「北の零年」「北のカナリア」に続く「北の三部作」の最終章だという。
映画の方はまだ観ていないが、この桜守で知られるのが佐野藤衛門という人。
日本全国を飛び回り、傷ついた桜の手当をし、桜の新種を探している。
天保時代から京都の仁和寺に仕えてきた造園師で、代々「藤衛門」を名乗り、当代で十六代目という。
といっても、桜の守をするようになったのは十四代目からで、桜守としては三代目になる。
もっとも本人にいわせると、じいさんの代から始まった道楽で、桜守などという仕事はないという。

その藤衛門さんにいわせると、花見もけっこうだけどカラオケはよくないらしい。
4062175193あの機械の音で花びらがこすれて、花びらのまわりが茶色くなり色あせるらしい。
さらに焼き肉もダメで、目に見えない油の粒子が花びらにべっとりとこびりついて、ひらひらと散らなくなるという。
その点むかしの三味線、太鼓、笛などの歌舞音曲はカラオケの機械「音」と違い「響き」なのであたりが柔らかく花にもいいという。
藤衛門さんいわく「それに手拍子でもあったら花も一緒に踊りよる」

そういわれると、若い頃花見の席にギターを持ち込んで、高歌放吟してひんしゅくを買っていたことは花にとってはよかったってことだ。
これからの花見は、焼き肉やカラオケなんぞは止して、花見弁当に歌舞音曲ってのが粋かも。
さいわいお客さんに三味線弾きもいることだし、弁当でもあつらえて花と一緒に踊ってみるか。

でもこう寒くっちゃ今イチ腰が上がらんわ・・。

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