泥酔亭の成り行き日記

2018年10月

P_20180515_163450郷ノ浦地区へ行く前に少し寄り道をして、壱岐の名所のひとつ「猿岩」へも行ってみることにした。
島の北にある黒崎半島にあるこの猿岩は高さ45mの玄武岩で、その名の通り猿の姿をしている。
なんでもこの島が出来たとき流れてしまわないように、神様が八本の柱でつなぎ止めたうちの一本だという。
細い坂道をくねくねと上がっていった先に、猿岩はあった。
たしかに角度によってはそっぽを向いた猿に見える。
マダムは例のごとく「ふーん、ま、見えないこともないね」と特に感動した様子はない。
それよりも崖のむこうに広がる雄大な景色が気に入ったようだ。
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P_20180515_171456ってなことで、それほど後ろ髪も引かれずに猿岩を後にして郷ノ浦地区へ車を走らせた。
たどり着いた郷ノ浦地区はこぢんまりした港町で、なにか空気までがのんびり流れているようなのどかな風情だ。
まずは今夜のお宿「西岡屋旅館」の場所を確認して、近くにある「いき湯川温泉」へ向かった。
ところがナビの通り行ってもそれらしいものはない。
スマホの地図でなんとかたどり着いたが、一時間近くもかかってしまった。
で、やっとのことでご入浴。
うすく茶色みがかったお湯は疲れた体にたいへん染み渡りました。
風呂上がりに駐車場をブラブラしていたら、いくつかの遊具のある小さな公園があった。
看板を見てみると「この施設は私設です」とだじゃれのような文句が書いてあった。
近所の子供のために「松本さん」が自費で遊具を設置したようだ。
湯上がりに心までほっこりとする話しじゃありまんか。
郷ノ浦、なかなか人情味のあふれる町のようだ。
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今夜のお宿西岡屋旅館は、まるで「男はつらいよ」の寅さんが泊まるような雰囲気の部屋だった。
すっかり寅さん気分で、荷物を置いて近所を散策してみる。
夕暮れの港町に吹いてくる風はかすかに潮の香りがする。
にぎやかさはないが、なぜか寂しい感じのしない町だ。
これも神の島のせいだろうか。
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さて夕食はつけていないので、どこかうまい酒と肴の店を見つけなきゃ。
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IMG_1481イルカパークから小島神社へ向かう車内では、さっきの△△さん(26)の男前な対応の話題で持ち切りだった。
「○○(23)潜水の用意!!」と叫んでからの迅速な動き。
30分以上も冷たい海に潜っていたにもかかわらず、いやな顔ひとつ見せず「見つかってよかったですね」と言った時の爽やかな笑顔。
近くに住んでたら毎日でも通いたいぐらいだね・・・迷惑だろうけど。

ってなことをしゃべっているうちに、小島神社に着いた。
さて、あれだけあった参道の水は無事に引いているだろうか?
近づいてみると、堤防のそばに車が何台も停まっていて、神職の姿も見える。
神道では一日と十五日がお参りの日なので、今日十五日は受け持ちの宮司さんが祝詞でも挙げにきたのだろう。
そのまわりを若い女性が何人かで取り囲んでいる。
近頃はスタンプラリーのように御朱印帳を集めたり、パワースポットめぐりとやらで開運祈願や恋愛成就などのご利益を求めて方々の神社を廻るのが流行りらしい。
にぎわうのはけっこうだが、テーマパーク気分でキャアキャアやってる連中も少なからずいる。
なかには参拝の作法も知らず、ただ賽銭を放り込んで、願い事を祈っているようなのもいる。
鳥居をくぐる時は一礼ぐらいしましょうね。
あと参道の真ん中は歩かないこと!!
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P_20180515_100505で、肝心の小島神社はというと、見事に参道まできっちりと潮が引いている
まるで十戒のモーゼのような気分で島に渡り、裏側にある鳥居をくぐって、お参りをすませた。
ご祭神は、伊弉册尊(いざなみのみこと)、軻遇突智命(かぐつちのみこと)、埴安姫命(はにやすひめのみこと)となっている
古事記によれば、イザナミの命がカグツチの神を生んだとき、やけどで死んでしまい、その排泄物から生まれた神がハニヤスの神ということになっている。
ってことは、この神社は黄泉の国をあらわしてるんだべか?
この神社も宮古島の大神島と同じく、小石ひとつ枝一本持ち出し、持ち込みもしてはいけないという。
なにやら謎の多い神社だ。
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ってなことで早めに今夜の宿泊地、郷ノ浦地区へ向かう。
壱岐の島には何カ所か温泉もあるというので、途中見かけたら立ち寄ってみるのもいいかも。
それにしても地図で見ると小さな点のようなこの壱岐。
なかなか回りごたえのある島ですこと。
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