泥酔亭の成り行き日記

2019年07月

DSC00644岐阜で敦賀行きに乗り換えて、ようやく落ち着いて車窓からの眺めを楽しむ余裕も出てきた。
すると右前方になにやら存在感のある山が見えてきた。
マップアプリでさっそく調べたところ、その山の名は「伊吹山」
日本神話最強のヒーロー日本武尊(やまとたけるのみこと)が、この山に住む悪神を退治に出かけたところ、大氷雨を降らされ命からがら戻ってきたとされる山だ。
たしかに連戦連勝の英雄をそこまで痛めつけるほど、力の強い一族が住んでいただろうと思わせる姿をしている。
その後療養をしながら旅を続けたミコトは、最終的にこのときの痛手が原因で命を落としている。
いつか間近で見たいもんだと思っているうちに、敦賀の町が近づいてきた。
IMG_20190512_133544初めて訪れる敦賀とは一体どんなところだろう?

ってなことで、敦賀駅に降りて最初に出迎えてくれたのは、なぜか小便小僧の「敦(とん)ちゃん」・・。
なにかいわれでもあるんだべか?
首を傾げながら、駅の近くにあるレンタカーショップで手続きをした。
ふと駅の構内を見ると「レンタサイクル」という文字を発見。
初めての町なら自転車で廻った方が、じっくりと街並を楽しめる。
レンタカーをしばらく預かってくれないかと言うと、係のおねえさんは「もちろん」といってくれたので、手続きをしてさっそく自転車で敦賀探訪。
ママチャリだと2時間一台300円也。
たいへんリーズナブルな料金設定である。

駅で手に入れた市街図をたよりに、一番近そうな名所「気比の松原」を目指すことにした。
途中食事をして、気比の松原に到着。
日曜日のせいもあるのか、大勢の人でにぎわっている。
DSC00657日本三大松原に数えられるだけあって、たしかに長い松並木があちらこちらと、どこまでも続いている。
輝く波と心地よい潮風、たしかにすばらしいが、松の木陰の下で大騒ぎして呑んだくれている若者どもが騒がしすぎて、雰囲気ぶちこわし。
騒いでいる方は極楽なんだろうけど、少しは場所柄を考えろってんだ!!
日本三大松原もあったもんじゃないわ!!
責任者出てこい!!と、心の中でシャウトして、町をぐるっと回って駅まで戻った。

それにしても、この敦賀の町、どこらへんが繁華街なのかよくわからない。
ま、いつも通り出たとこ勝負でいってみるか
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IMG_20190512_102156出発前夜の旧友との再会も、朝まで騒ぎたい気持ちをグッとこらえて、なんとか乗り切った。
酒は途中でやめたが、閉店したのは午前二時過ぎ。
丹念に後片付けをして、寝床に入ったのは三時近くになっていた。
予定では朝四時三十分出発・・・。
もう眠るのはあきらめて、旅のシュミレーションをしているうちに出発の時間とあいなった。
さらば芦別!! 五日後にまた戻ってくるぜ!!

ってなことで、いつものパーキングに車を預けて、道民の翼AIR DO 130便に乗り込む。
昨今はLINEアプリでQRコードを提示するだけで搭乗できる。
なんとも便利なような、味気ないような時代になったもんだ。
一睡もしていないので、飛行機の中で寝ようとしたが、変に目がさえて眠れない。
で、お手製の旅程表なんぞを引っ張り出して、またぞろ旅のシミュレーション
飛行機が着陸態勢に入った頃には、頭の中では芦別に無事戻っていた。
が、現実はここから旅の始まり。

IMG_20190512_104207空港から出ている名鉄空港特急ミュースカイなるものに乗り込み、一路名鉄名古屋駅を目指す。
このミュースカイなる特急電車、最高時速120kmものスピードでかっ飛ばしてくれる。
しかも江の電のように、建物のすぐそばを走るために、まるでジェットコースターのようなスリルが味わえる。
名鉄名古屋駅に到着したのはいいが、切符売り場に岐阜行きの表示がない。
おまけに駅は日曜日だからか大混雑。
なんとか窓口を見つけて、岐阜への行き方を尋ねたところ、非常に言いづらそうに「それはJRさんの方です」と教えてくれた。
入念にシミュレーションしていたにもかかわらず、名鉄からJRに移動するのを忘れていた。

ってんで、一度名鉄を出てJR駅を探したが、名古屋駅前の混んでいるのいないの。
観光客から地元の連中から、はては募金活動、署名運動、ティッシュ配り・・・、出発の時間が迫っている中、文字通り人混みをかき分けて、ようやくぎりぎりで岐阜行きに乗り込むことができた。
それにしてもここいらじゃ、キオスクはすっかり姿を消して、ホームにもコンビニが乗り込んできている。
パンやおつまみも自動販売機で売られていて、以前のような駅のホームの風情はまったくなくなってしまった。
駅弁売りの声や冷凍ミカンが懐かしいわ。
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さてあとは岐阜で敦賀行きに乗り換えれば、本日の移動は終了。
敦賀でレンタカーを借りるために、車内で一杯やれないのだけが残念だ。
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「喜劇 駅前弁当」より

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