アズミに続く2011のライブ第二弾。
カンカラ三線を手に、添田唖蝉坊や石田一松などの明治、大正時代の演説家を歌う異色のシンガー。
唖蝉坊は、民権運動華やかなりし頃、「あきらめ節」「ああ金の世」など風刺のきいたコミカルな歌をたくさん残した。

「ああ金の世」

ああ金の世や金の世や。神に仏に手を合わせ、
   おみくじなんぞを当てにして、いつまで運の空頼み。
血の汗油を皆吸われ、頭はられてドヤサレて、
   これも不運と泣き寝入り、人のよいにも程がある。


ああ金の世や金の世や。互いに血眼皿眼(ちまなこさらまなこ)。
   食い合い奪(と)りあいむしり合い、敗けりゃ乞食か泥棒か、
のたれ死ぬか、土左衛門、鉄道往生、首くくり。
   死ぬより外に道はない。ああ金の世や金の世や。


高田渡がフォークのメロディーに乗せて歌うまでは、名前も聞いたことがなかった。
それをまだ若い岡大介が、なんの拍子か歌い始め、小沢昭一や立川志の輔などが認めるほどだという。

今回はラッパ二胡の小林寛明とアコーディオンの熊坂るつこも参加して華を添える。
めったに聴けるジャンルでもないし、なにより大好きな大衆演芸の世界。
今から楽しみである。
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さ、張り切ってセッティングするっぺ。