blues怒りにまかせて衝動買いしたブルースの二枚組オムニバスだったが、聴いてみるとこれが予想以上に良い。
タイトル通り、エレクトリック・ブルースばかりを集めたせいか、どれもとびっきりイキが良い。

選曲も定番BBキング、マディ・ウォーターズ、バディ・ガイあたりはきちんと入っているし、Tボーン・ウォーカー、オーティス・スパン、メンフィス・スリム、マジック・サムなどの渋目もぐっと抑えてある。

こんなのが50曲フルで入って¥780!
いいのか?ブルーズメンたち・・・。

今夜はいっちょうブルーズ・ナイトでいってみっか!

さて、花森安治「一千五厘の旗」、友川カズキ「歌詞集」(西村賢太との対談もある)と一緒に買った本の一冊はこれ。
chiba何しろ「あしたのジョー」は連載開始から感動のエンディングまでリアルタイムで読みふけっていた。
どれぐらい感動したかってえと、家出したときのバッグに単行本全二十巻を入れていったぐらい(重かったので一緒にいった奴のバッグだけど)だ。

いちいちメソメソする星飛雄馬と違って、泣き言ひとつ言わず戦う相手を求めて疾走する孤独なボクサー。
だれとも徒党を組む事なく最後の最後まで一人の道を走り続けた姿は、あまりにかっこよすぎる。

一度漫画家を目指した身としては、尊敬する漫画家は数々あれども、ちばてつやは別格だった。

この本では多くの漫画家が、ちばてつやに対してコメントを寄せている。
藤子不二雄、さいとうたかお、萩尾望都など同時代を生きた漫画家から、本宮ひろ志、荒木飛呂彦、あだち充、井上雅彦など一流の売れっ子たちまでがちばてつやに感謝の言葉を寄せている。

その中で「すすめパイレーツ」のヒットで知られる江口寿史がこう書いている。
「漫画家全体を家族とすると、手塚治虫が父ならちばてつやは母であると!
この父と母の間に日本の漫画のほとんどが入ると思うのだ。
素晴らしい父と母のあいだに生まれ育った日本の漫画は本当に幸せな子供だと思う」

そして「スラムダンク」「バガボンド」で類まれな才能を発揮している井上雅彦
「太陽のように漫画界を照らしてくださっているおかげで私たちがあります。
挑むべき金字塔をいくつも打ち立ててくださったおかげで、前に進む意欲を持てます」と賛辞の声を惜しまない。

この本を偶然見かけ、立ち読みしていたら「家路1945〜2003」という読み切りの短編をみて思わず涙が出そうになった。
この短編だけでもこの本を買う価値はある。
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