hisaiミチロウさんのライブも終わり、その他もろもろを片付け、あとはインディーのライブで今年も暮れる。
震災のせいか歳のせいか、はたまた混迷を深めるご時世のせいか、一年の経つのがいつもより異常に早く感じるのは自分だけだべか?

お客さんからよく聞くのは「震災以来、何をやっても腹の底から楽しめない」という言葉。
別に特別意識して自粛しているわけではないが、なにかをしようとするといつも被災地のことが頭をよぎる。

なんとかごまかして幕引きを図ろう、責任をとらないでなし崩しに済まそうとする東電の話を聞くたびにはらわたが煮えくりかえるし、ド素人ぶりが日に日に明らかになっていく民主党のやり方にもあきれ返って口が開けっ放しになる。
さらにこれから厳しい冬が来るというのに、まるで過去のことのように扱われている被災者のことを思うと胸のあたりが苦しくなる。
とにかく安易な幕引きをさせないように、多くの情報を手に入れ、姑息な詭弁に騙されないようにすることが大事だ。

このあいだ見たニュースは目を疑うようなものだった。
福島県二本松市の「サンフィールドゴルフ倶楽部」が放射能測定をしたところ、毎時2〜3マイクロシーベルトを観測したので、東電に除染するように求めて東京地裁に仮処分を申し立てた。
musyu東電の起こした事故で損害を被っているのだから、当然除染するのが当たり前と思っていたら、東電は「原発から飛び出した放射能は東電のものではない。"無主物"なので、除染する必要はない」と訴えを退けたという。

金にあかせて口の達者な弁護士を多数用意してるんだろうが「無主物」とはよく言ったもんだ!
飛び散ってしまった放射性物質は、もう他人の土地にくっついたのだから、自分たちのものではない。そんないってるわけだ。
で、裁判所は東電に除染を求めたゴルフ場の訴えを退けた。

このゴルフ倶楽部、通常三万人以上集まるお客さんも来なくなり、17人いた地元の従業員も全員9月いっぱいで退職してもらったという。
東電側は「個別の事案には回答できない」とあいかわらずの高慢ちきぶり。

こんな理屈が通れば一体どんなことになるのか?
こんな企業が誠意を持って被災者に対して責任を取ることができるのか?
被災地にいるボランティア、救助を行った自衛官、消防士等、そして被災者が被曝して発病しても、グダグタと屁理屈を捏ねてしらんふりを決めことは間違いない
金さえあれば裁判には勝てるとでもいわんばかりの傲慢な態度。
東電本社に無主物のサリンでも撒いたろか!

touden