今年は震災をはじめなんだかいろいろ激動の一年だった。
芸能の方でも「原田芳雄」「立川談志」と自分の中の「存命中二大カリスマ」がこの世を去ってしまった。
ここ数日何かにつけて原田芳雄の映画や、立川談志のビデオなんぞを見続けている。
ikite特に原田芳雄の今まで見逃していた「生きてるうちが花なのよ 死んだそれまでよ党宣言」と「寝取られ宗介」は想像していた以上の傑作だった。

もっとも「生きてる〜」は監督が底辺を生きる庶民のバイタリティーを描かせたら右にでるもののいない「森崎東」。
コザ暴動で沖縄から国境を超えて!日本に逃げてきた国籍のないカップルに原田芳雄と倍賞美津子。
国籍がないため男は原発ジプシー、女は流れのストリッパー
そこへジャパゆきさんやヤクザがからむパワフルなストーリー。
森崎の熱烈なファンである泉谷しげるも、死んだことにして原発から逃亡する男を熱演している。

原発問題の捉え方はとても1985年の作品とは思えないほどで、森崎監督も当時からかなりの危機感を持っていたようだ。
「原発で怪我をしても公にはできないから、ちゃんとした病院にもかかれない。死んでしまった奴もいるが夜中に電力会社のマークの入ったヘリコプターが来てどこかへ遺体を運んでいく」と話す泉谷しげるも映画の中で殺されてしまう。
どんどん悪くなる足の傷をさすりながら「あの恨みニウムがこの足を腐らせていく」と自棄になる原田芳雄も死んでいく。
それでも森崎映画は庶民のもつ雑草のようなパワーをグイグイ見せつける。
今こそこの映画は最評価されてもいい時代かもしれない。

で、もう一本の「寝取られ宗介」。
原作がつかこうへいで監督が若松孝二
悪いわけがない。
とくに原田芳雄が女装して歌う「愛の讃歌」は圧巻。
両作品を見たい人は連絡ください。
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