P_20160516_064646倉敷の地酒と一級の酒肴をたっぷりと堪能し、早朝3:30から始まった長い一日もようやく終わった。
一睡もしていなかった脳みそに気持ちよく日本酒が染み渡り、あっという間に熟睡。
そして翌朝、恒例のマダムとお散歩のコーナーがやってきた。
昨日は日曜日ということもあって、混み合っていた倉敷の町だったが、早朝はさすがに行き交う人も少ない。
c0199120_183244朝もやの残る美観地区の町並みの素晴らしいこと。
かどを曲がり景色が変わるたびに、マダムも「いいねぇ」を繰り返し、まるで中尾彬が乗り移ったかのようである。
あちらの小路、こちらの路地を歩きまわっていると、また阿智神社の階段の前に出た。
早朝の神社の静謐な雰囲気もまた格別なものがある。
ってんで、懲りずにまた「米寿坂」「還暦坂」「厄除け坂」を登り切り、参拝をすませる。

今日は横尾忠則館が待つ豊島へ行くのだが、あいにくと天気は大きく崩れるという予報だ。
いつも5日間の旅行のうち、一日は必ず雨にふられる
P_20160516_101303去年は錦帯橋を訪ねた日が雨だった。
晴れて良し 曇りても良し 富士の山 元の姿は変わらざりけり、なんてウタがあるが、雨の旅もなかなかオツなもんだ。
さて身支度を整えて、茶屋町行のバスに乗り、JRで宇野まで行き、豊島行きのフェリーに乗り込んだ。
そのあたりから雲行きが怪しくなり始め、豊島に着いた頃、空はすっかり重い雲に覆われていた。

目指す横尾忠則館は、ターミナルのすぐそばなので、すぐに見つかった。
artist入り口から一歩入ると、そこは見事に横尾ワールド
透明なアクリル板を敷いた部屋の下には池が作られ、割れないとは思いながらもどうしても桟の上を恐る恐る歩いてしまう。
真っ赤に塗られた庭石1300枚もの滝の絵葉書を煙突の中に張り詰め、上下に鏡をおいてある空間は、中に入るのがためらわれるぐらいの不思議な空間だ。
上を見ても下を見ても、合わせ鏡のように無限に滝の絵が続いているのだ。
さすが鬼才といわれるにふさわしい作品を、すっかり楽しませていただいた。
もちろん中での撮影はできないので、ネットでひろった写真を使わせてもらった。
でも中華の方々は平気で撮影してたけどね。
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横尾館を出たあたりで、雨がぱらついてきたので、近くの食堂に飛び込んでうどんをすすりながら雨宿り。
どんどん強くなる雨の中を、直島行きのフェリーに乗り込む。
船の名は「サンダーバード号」。
ゆけ!サンダーバード、嵐の海を!

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