original宮崎といえば、チキン南蛮などでお馴染みの宮崎地鶏が有名だ。
ところがわれわれ夫婦は、宗教上以外の理由で、もう何年も肉を食べていない。
ってことは、もひとつの名物、宮崎牛も当然堪能することができない。
で、ふと思い浮かんだのは、ここ宮崎は天然うなぎの産地でもある。
なわけで、宮崎についてすぐに向かったのは、うなぎ屋。
マダムはどこに行っても必ずといっていいほどうなぎを食べる。
今までも東京をはじめとして、大阪、宍道湖、宮古島などあちこちで、ご当地のうなぎを食べ散らかしてきた。
ホテルの近くには数件のうなぎ屋があったので、勇んで行ってみると、なんと中休みの真っ最中。
数件のうなぎ屋に電話するが、そろいもそろって中休みときた。
ecfe9c44ab7f16a6e5d4f04aa8cf90dc乗り継ぎだのなんのと、つい食べそびれて、朝からなにも食べていない。
しかたがないので、なにか他のもので腹ふさぎをしようと繁華街をうろついたが、どこも示し合わせたように中休み。
初めての九州、初めての宮崎の町を、まさか空腹のまま徘徊しようとは・・・。
きびしいおもてなしだぜ、宮崎!

この中休みってのは、いまやどこへ行っても当たり前のようだから、今さらここで文句をいうつもりはない。
が、しかしここ宮崎の中休みはどこへ行っても、のれんや看板、旗を出したまま中休みをする。
腹を減らしたまま、「おっ!あそこにはのれんが・・・」と、近づくと店内は真っ暗・・。
で、はるか遠くの蕎麦屋を見れば、またのれんが・・・。
どの店も北の果てからきた田舎者をあざ笑うかのように、暖簾を出したまま休んでくださっている。
o0188015911510013907いくら「てげてげ」のお国柄でも、休んでいるときは暖簾ぐらい降ろさんか!
このことだけは、宮崎の飲食店組合、商工会議所、ひいては宮崎知事にも猛省を促したい。
と、いくら激怒してもないものはない・・・。
しかたなくホテルに戻り、ひとしきりふて寝して、夕方気分を直してまた宮崎の町へ繰り出した。
今度はどんな顔で迎えてくれるのか、宮崎!
いざ勝負!

P_20160910_170859とかなんとか意気込んでも、腹が減ってはなんとやら、威勢の上がらないことこの上ない。
で、ようよう見つけた一軒の居酒屋、創業昭和三十二年の「たかさご」
汗をふきふき、店内に入るとキンキンの冷房に一気に汗が引いた。
カウンターのおばちゃんに「どこか冷房の・・」といったら、「冷房の効くところですか?」とさらに冷えた場所へ案内されてしまった。
「いやいや・・冷房のゆるいところ」というと、怪訝な顔で少しぬるいところに案内してくれた。
沖縄もそうだが、南国は冷房でキンキンに冷やしてあげるのも、おもてなしの一環とみえる。
予約でいっぱいのカウンターの、なるべく冷房のゆるいところへ無理して座らせていただき、やっとのことで宮崎初のビールにありついた。

なんか前途多難な予感がする一日目であった。
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