P_20160912_182427某ホテルから勝手にお借りした傘を差しながら、雨のニシタチをぶらついていたら、ふとギネスビールの看板が目に止まった。
ふだん旅先じゃ居酒屋ばかりだが、ここはひとつシャレオツに、アイリッシュ・パブといってこましたろか。
といっても、英国式パブとちがって、肩肘張らないのがアイリッシュ・パブ。
さしずめあちらの居酒屋ってわけだから、気楽に飲める。
マダムが近頃口癖のようにつぶやく「アヒージョ」なるものも、メニューにあるらしい。
アヒージョがあるってだけで、マダムはすっかり乗り気である。

fast-food_2それにしても、日本人ってヤツぁよくぞこうも次から次へと目新しい食い物に飛びつくね。
米原万里さんがグルメ・ブームのことを「まるで発作のようにどこか落ち着きのない」といっていたのが、わかる気がするわ。
イタメシとか言ってパスタやピザを喰らってたと想えば、韓国料理にのめり込んで、お次は地中海料理ときた。
で、その合間には、おフランスや中華も食い漁り、もちろん自国においては一流料亭から田舎料理、山の手から下町料理まで満遍なく食いまくっている。
食も文化だってぇのには異論はないが、少しは落ち着いて味わえよと言いたくなる。
おれたちが子供の頃はなぁ、毎日煮しめと漬物と納豆と・・とまぁ、歳を取ると自分を棚に上げて、ささいなことにも小言を言いたくなるらしい。

で、この小洒落たアイリッシュ・パブに入って勢い込んで「アヒージョ!」とオーダーしたマダムを待っていたのは、店員の「本日切らしております」の無情なお返事。
20160914192024マダムのテンションが一気に下がっていくのであった。
ま、こちとらアヒージョがなかろうが、あしたのジョーがいなかろうが、旨い酒がありゃあ文句はない。
ふだんここいらじゃお目にかからないキルケニーやらマーフィーの黒ビールをおいしく飲ませていただいた。
つまみにもらったシーザー・サラダや薄焼きピザ、海老のフリッターなんてのも大変美味しゅうございました。
それにしても、ここ宮崎ってぇのは、なんとなく落ち着きのある町ですこと。
町中にのほほんとした空気が流れている気がする。
三宅伸治さんのライブ・スタイルのベースがわかったような気がするね。

ひとしきり飲み喰いして、腹も肝臓も落ち着いたことだし、本日はこれで潔く退散することにした。
なにしろいろんなことがありすぎて、おつむも体も満タン状態だ。
それにしても、よく歩いた一日だった・・・。

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