sp-061758100s1507281704静岡最後の夜は、どんなところがよかろうかとネットで色々調べてみた。
浜松はけっこうな都会なので、「きふね」のような路地裏の店を探すのも難しそうだ。
一日目の「WASABI」もよかったが、もう少し肩の張らないところで飲みたいものだ。
そこでアンテナに引っかかったのが「六文銭」という居酒屋。
口コミにも、清掃も行き届いていて(重要)、ひとりでも落ち着ける気楽な店と書いてある。
ま、食べ◯グの口コミを真に受けるわけじゃないが、はずれだったら少し飲んで別の店を探せばいい。

ってなことで、いよいよ本降りになった浜松の町を「六文銭」に向かった。
P_20171018_204018歩いてみると、なかなかに距離があり、マダムも「まだ?どっか近いところにしよう」なんて言い出したころ、ようやく「六文銭」に到着。
ちょいとレトロな外観は若い頃に働いていた居酒屋を彷彿とさせる。
いまこのタイプの居酒屋はあまり見かけなくなったが、その当時は「養老乃瀧」や「赤ちょうちん」チェーンなどでそこらへんにあった。
中に入ると、まるでタイムスリップしたかのようにアノ雰囲気が充満している。

P_20171018_204833けっこう広い店内は間仕切りはあるが、いま流行りの個室なんてものはなく、店中の会話が筒抜けだ。
かなり混んでいたので、入口近くのカウンターに座り、まずはビールとハイボールで乾杯。
店の中を忙しく行き来する従業員はみんな男ばかり
目の前で焼き物をしている人が大将らしい。
マダムが目ざとくメニューの中に「鰻の肝串」を発見して喜んでいる。
どれだけ好きなんだか・・・。
「つぶ焼き」「鰹のたたき」「里芋の唐揚げ(絶品!)」なんぞを頼み、マダムはホッピー、こちらは冷酒に移る。

P_20171018_203138途中、大将と話をしたところ、この大将プロ野球の選手だったということだ。
あとから入ってきた女性たちが「ええっ!本人ですか?」なんて言ってたところをみると、かなり名の売れた人だったようだが、ウチらはふたりともまったくの野球オンチ。
店のあちこちにも有名選手のサインが貼ってあり、近くへ来ると顔を出すそうだ。
どおりで従業員の態度や店の雰囲気が体育会系っぽいわけだ。
酒の揃えもいいし、アテも旨い、大将や従業員はきさくで気取りがない。
静岡最後の夜は、ここ「六文銭」で大満足

三途の川の渡し賃といわれる「六文銭」で、極楽往生いたしました。
5日間の旅行で晴れたのが半日という、珍しい雨の旅だったが、あれやこれやと心に残るいい思い出ができた。
いずれ雪化粧をした富士山を見に行こうと心に決めて、浜松の夜は更けていった。

富士山までのはるかな旅、これにて一巻の終わり!

0914-002