泥酔亭の成り行き日記

カテゴリ: 日常

魔女に手痛い一撃を食らってから、明日で二週間になる。
若い頃は一週間ほどで回復したが、やはり歳とともに回復力は落ちている。
で、その魔女だが、決め手の一撃のほかに返す刀で、もう一撃食らわせていった。
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スーパーから帰り、少しずつ傷みを増していく腰をさすりながら、その夜はなんとか店に出た。
ひと晩寝ると、案の定腰痛はひどくなり、りっぱなぎっくり腰の一丁上がり
こういうときは湿布をして、安静にしている方がいいってんでひたすら横になっていたが、ぎっくり腰のくせになぜか右足の甲がひどく痛む
腰の方は動かすと痛いのだが、足の甲はじっとしていても痛い
まるで、捻挫か骨折したような傷みだ。o-23-01

腰をかばって変な歩き方をしたせいかとも思ったが、それにしても痛すぎる。
そこで思い当たったのが、高尿酸血症による痛風の発作
こういう商売をしているせいか、お客さんを見回すと痛風経験者がとても多い。
ざっと思いつくだけでも10人近くいる。
「最初は捻挫かと思った」とか「骨折したかと思った」という人も何人かいたのを思い出した。

o-25-02身に覚えはいやというほどある。
男性で尿酸値7.0がボーダーラインだが、一時は9.8まで上昇したことがあった。
発作が出なかったのが不思議なぐらいの数値だ。
そのときはたまたまテレビで見た予防法が功を奏したらしく、すぐに6.8まで下げることができたが、ここ数年はボーダーラインの上を行ったり来たりしている。
その夜来た経験者の話によると、「ひどい痛みが、痛風発作を誘発することもよくある」らしい。

食べ物やアルコールのほかに、強いストレスも尿酸値上昇の原因ともいわれる。
たしかに体を動かすたびに激痛を覚えるぎっくり腰は、たっぷりストレスが溜まりそうだ。
それにしても、じっとしてても痛い上に、動かすと激痛・・・。
それでまたストレスが溜まって、尿酸値上昇なんて、堂々巡りじゃないのか?

今回の魔女はなかなかの強敵だった。
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bu90104ぎっくり腰のことを、異国の方じゃ「魔女の一撃」ともいうそうだ。
以前は何年かに一度ぐらいの割合だったが、この頃は筋肉の衰えのせいか、発症の間隔が狭くなっている気がする。
いつもなら冬の時期、ろくに柔軟体操もしないで除雪をして、魔女に一撃を食らうというパターンだった。
が、今年は油断した・・。
冬も乗り切り、桜も咲き始めた頃、折しも季節外れの冷たい雨の降る昼下がり。
いつものようにスーパーのレジに並んでいた。

医者から「加齢が原因」と見放されていた鼻炎が引き金になった。
妙齢のご婦人方の列に並んでいる時に、くしゃみが出そうになり、このマダムたちのひんしゅくを買ってはいけないと、躊躇したのがいけなかった。
ポケットからティッシュを出そうか?それとも一度列から抜けようかと、とまどっているうちにおかしな姿勢のまま、大きめのくしゃみをしてしまった。

itaそのときを魔女はねらっていたかのように、強烈な一撃を喰らわせてくれた。
腰を中心に、首のうしろからふくらはぎあたりまで、強い衝撃が走った。
ふだんの経験から「あ、こりゃあ一撃、喰らったな」と思いながら、腰をさすりながら車に乗って家に帰った。
で、あとはいつもの通り時間がたつほどに傷みは増して、次の日は寝返りにも不自由するありさま。
いつもお世話になっている整体の先生のところへ通い、治療継続中という状態だ。

冬のあいだ、隙をうかがっていた魔女は、見事今年もきつい一発をお見舞いしてくれた。
早くて一週間、遅くても半月ほどでいつもなら回復するが、問題はそのあとだ。
二足歩行の代償として、肩こりとともに腰痛がつきものになったとこのあいだ読んだ「サピエンス全史」に書いてあった。
まさか還暦を境に四つ足生活に入るわけにもいかないので、なにか予防策を考えなくては・・・。

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余談だけど、妹にプレゼントしてもらった「バンテリンサポーター」はかなりな優れものだ。
おかげでなんとかパソコンの前にも座っていられる。
それにしても、早く治らないかなぁ・・・。

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toshibadb近ごろは電子書籍が、なかなかに幅を利かせてきている。
小説や漫画、グラビア雑誌や週刊誌まで様々なジャンルのものを読むことが出来る。
かなり整理したのだが、わが家には大量の本があふれかえっている。
その点、電子書籍は何万冊あろうと少しも場所を喰うことはない。
おまけにタブレットひとつあれば、どこへでも持ち出せる。
使いようによっては、えらく便利な代物だ・・・・が、根っからのアナログ人間なのか、どうにもなじまない。
少しは使わせてもらっているが、やはり本は紙に限る

13257105_546389102215732_1600252287_nで、どんな本を読んでいるかというと、これがまったくのノンジャンル
ちょっと興味があればどんな本にでも手を伸ばす。
好奇心だけは人一倍なので、なにか気になることがあるとすぐに関連の本を探す。
おかげで、茶の間、枕元、トイレ・・etcと、あちこちに本が散らばっている。
しかも、分裂症か?ってぐらい統一性のないセレクトだ。

たとえばいま読んでいるのは、俳優の山崎努の書いた書評「柔らかな犀の角」
さすが名優ともなると、様々なジャンルの本を読んでいるし、文章にも味がある。
その山崎努が大ファンだという池澤夏樹の「アトミック・ボックス」
日本で原子爆弾製造が計画されていたというミステリーだ。
そしてなぜかサトウハチローの伝記「ぼくは浅草の不良少年」
「サウス・バウンド」や「空中ブランコ」ですっかり好きになった作家、奥田英朗のギリシャ・オリンピック観戦記「泳いで帰れ」
「ユリイカ」は、輝く知性とユーモアに惚れこんだロシア語同時通訳の米原万里の特集。

142486_n芦別出身で現在となり町の赤平市でロケット開発をしている植松努はマダムの同級生
彼の「NASAより宇宙に近い町工場」は、まっすぐな人柄が文章にもよく出ている。
森繁久彌と勝新太郎の対談が秀逸な、文藝春秋ムック「スターの肖像」石原裕次郎の若いころのエッセイや小津安二郎の映画論なども載っていておもしろい。
池上彰の的を得た質問のおかげで、難解な生命科学がすっと頭に入る「生命のしくみ」もおもしろい。
身も蓋もないタイトルにひかれて借りてきた津原泰水(つはらやすみ)の「音楽は何も与えてくれない」もタイトルと裏腹に音楽に対する愛情のあふれた本だ。
話題の本だけあって、読み始めるとぐいぐい引き込まれるユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」
37人の文士を食という視点から探る嵐山光三郎の「文人悪食」

これらの本を片っ端から、同時進行で読み進めている。
さっぱり頭に入ってないのも無理ないわ。
こういう活字中毒を「目乞食」というらしい・・・。
なにかほかに言い方ないのかね?
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世間様は黄金週間とやらに突入して、西へ東へ行楽を求めて飛び回っているようだ。
こちとら、ゴールデン・ウィークもプレミアム・フライデーも一切関係なし。
粛々と日々の務めをこなすだけだ。
そういえば世の中に出てからというもの、ゴールデン・ウィークもなければボーナスってぇのも一度ももらったことがない。
これも高校中退者の定めってやつだべか。
ま、もちろん自業自得ってやつですが・・・。
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p1いつもなら今時期は、夫婦でに出ているころなんだが、今年はちょいとおあずけだ。
原因はというと、わが家のマイカー。
一応おフランス生まれで、ルノーから出ているカングーという車種だ。
おフランス車といっても、地元では郵便や配達などに使われているという準商業車
荷物がたくさん積めるのと、なんとなく愛嬌のあるルックスが気に入って五年ほど前に購入。

しかしこのマドモアゼル・カングーときたら、なかなかの金食い虫なのだ。
2e5393e19bad91de943830414668a450このご時世にハイオクで、燃費もリッター10Kmそこそこ。
しかも買って半年もしないうちに、オルタネーターとやらが壊れて交換で十万近い出費
その後も走っている途中に、怪しげな音がしたと思ったら、エンジンを支えているボルトが折れたとか・・。
それはボルト一本だったので、車検の時についでに直してもらった。
車検もよくあるお安いところでは敬遠される・・というより、なかなか引き受けてもらえない。
前回の車検でやっと見つけた工場が大当たりで、技術もあり比較的安い。

640d153721a92e6201985884255c8e8f4fd9b7f71468595851が、今回の車検では、定期的に取り替えなければいけない部品があって、それを含めると約18万円とのこと。
タイミング・ベルトとウォーター・ポンプという壊れると取り返しの付かない部品らしいので、仕方がないとお願いした。
するとすぐに電話が来て、開けてみると、あれやこれや交換しなければならないところが出てきたという。
で、お値段は一気に25万円ほどに跳ね上がった。
ゴールデン・ウィークのため、部品の取り寄せに時間がかかるので、出来上がりは5/10すぎらしい。

ってなことで、旅行計画どころの騒ぎじゃなくなり、日々マダムの嫌味を聞かされつつ、針のむしろに座っている。
それにしても代車の快適なこと
アイドリング・ストップにエネ・チャージ、室温も自動調整、ボタンひとつでエンジンスタートときた。
まったく日本車ってはいたれりつくせりですな。

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090714jo-thumb子供の頃は今よりずっとラジオやテレビで落語をやっていた。
何気なく聴いているうちに、だんだんと好きになり、そのうち興津要の「古典落語」なんて本まで買うようになった。
文学や芸術より、漫画と落語とロック・ミュージック
どうりでこんな大人が出来るわけだ。

さてその落語だが、いまいちピンとこなかったのは、貨幣価値
「その頃は十両盗むと首が飛ぶといいまして、九両三分二朱までは大丈夫だったそうでございます」と志ん生にいわれても、「十両ありゃあ一年遊んで暮らせる」と金馬にいわれても、十両っていまの金にするといくらだかわからない。
ものの本によると、江戸時代は貨幣価値もかなり変動し、江戸初期と幕末では倍近くも違うらしい。
9793a23ac99ec62e3308c0e4f7d4666dしかし大まかにでもわかっていないと、文七が落とした五十両がどれくらいなのか?そば屋がかすめとられた一文がどれくらいなのか?実感がわかない。

で、ちょうどよさそうな本があったのでいろいろ見てみると、一両は安い時で今の五万円ほど、高い時で十万円ぐらいだったそうだ。
だとすると、十両ありゃあ・・・って今の百万ぐらい?
百万円で一年寝て暮らせるか?・・とも思うが、その当時は物価も安く、ほとんどの町人は今でいうミニマムな暮らし向きで、あまり金がかからなかったようだ。
家は一般的な裏長屋の九尺二間(2,7m☓3,7m)で、ひと月四百文。
風呂なし、トイレ共同、1Kでひと月¥8,000ってところだ。
風呂は近所の湯屋で、風呂銭が¥120、体を洗う糠袋が¥40。
小腹が減ったので、屋台のそばを食べると¥320。
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(ちなみに稲荷ずしは今の四倍ぐらいの大きさで売っていた)

そんなことを考えると、たしかに十両ありゃあ一年は・・って話もうなずける。
200x200_P2_G3145294Wただ思っていたよりもずっと高価だったものもかなりある。
たとえば傘は高級品で、一本¥16,000もしたという。
なるほど「金明竹」で、傘を貸すのを渋るわけだ。
時代劇などで、好きな女の子に櫛を贈ったりするが、柘植などの木に蒔絵を施したもので¥20,000から¥40,000、鼈甲あたりの高級品だと4、50万はした。
もっともいまの百均のような店もあり、なんでも三十八文(¥760)で買えるところもあったらしい。

一番気になっていたのが富くじ
ほとんどが百両(一千万)が一番富だったが、「富久」のように千両富もあったらしい。
くじの値段は二朱(¥12,500)ぐらいだったが、久蔵の買ったのは千両富だったので、一分(約¥25,000)
そうなると「懐にあるこの一分、親とも兄弟ともたとえがたい。今別れると今度いつ会えるやら・・」と借金まみれの久蔵が惜しむのもわかる。
金の価値がわかると、落語を聞く楽しみ方も少し変わるかも。

ちなみにこの本は、いずみ朔庵著の「財布でひも解く江戸あんない」です。
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