泥酔亭の成り行き日記

カテゴリ: 旅行

世間様も8月は盆だのなんだのと忙しかっただろうが、わが家もなにかと慌ただしくこのブログのことはすっかり頭から消えていた。
7月28日のスイスギターズのライブが終わり、やれやれと一息ついたのもつかの間、急遽猛暑の東京へ突然4日間も行くはめになり、戻ってきたらお盆だ夏風邪だと追いまくられ、気がついたら早や9月になっていた。
こんな調子じゃ古稀まであっという間だな・・・。
ってことで、旅の備忘録のつもりで、ここに記録を残しておいて、老後に読み返すのを楽しみにするか。

DSC00663初めての敦賀の夜も無事に過ぎ、深酒もしなかったおかげで清々しい朝が来た。
まずは北陸総鎮守「気比神宮」に遅ればせながらも、ご挨拶の参拝。
高さ11mの大鳥居は、春日大社(奈良県)・厳島神社(広島県)と並ぶ日本三大木造大鳥居の一つに数えられている。
境内には松尾芭蕉の像があり、月に照らされた神前の白砂に感動して詠んだという「月清し遊行の持てる砂の上」の句碑も建っている。
旅の安全を祈り、境内に湧く「長命水」をペットボトルに詰めて、神宮をあとにした。
目指すは北陸のハワイ、エメラルドグリーンの海に浮かぶ「水島」
ってなことで、町を抜け、敦賀半島をひたすら北上する。
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DSC00686しばらく海沿いの道を走っていると、あちこちに景色のいい場所があって、つい車を止めて見入ってしまい、なかなか目的地に着かない。
で、ようやく水島らしきものが見えてきたので、近づいてみたがどうやら橋のようなものはない。
途中で「船着き場」という看板があったのを思い出して、そこまで戻ってみる。
が、なぜか船着き場には一艘の船もない
そばに売店があったので尋ねてみると、夏休みシーズンしか島には渡れないという。
すぐそこに見えているだけになんとも口惜しいが、ここから見える海も十分にきれいなので、そこいらを散策して水島をあとにした。
きちんと調べていけばよかった・・・。
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泣く泣く水島をあとにして、次なる目的地永平寺町を目指す。
といっても曹洞宗に宗旨替えをして、参禅して悟りのひとつでも開いてやろうなんてわけではない。
ふだん愛飲している福井の名酒「黒龍」の酒蔵が永平寺町にあるのだ。
で、美浜原発を右手に眺め、敦賀湾をグルッと廻り国道8号線を北へ向かう。
途中何気なく寄ったそば屋でランチをしたが、やはり福井の蕎麦とくにおろし蕎麦はうまい
「福井ねぇ・・・蕎麦ぐらいしかないよ」といった北陸出身のS先生のことばを思い出しつつ完食。
運転じゃなきゃ一杯やるところなんだがなぁ・・。
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IMG_20190512_152541とにかく松原も見たことだし、自転車による散策は終了して、レンタカーで今夜の宿に向かう。
地図で確認したときはそれほど感じなかったが、実際来てみると繁華街からはかなり離れている。
長時間歩いたり、タクシーに乗ったりすることを考えれば、少し割高でも繁華街に近い宿を取った方が、逆に安上がりかもしれない。
とつぜんマダムが温泉に行きたいと言い出したので、あわてて検索したところ、10kmほど行った今庄(いまじょう)というところに温泉があるらしい。
ってなことで、ナビをたよりに今庄へ向かう。

道路から脇に入った細い坂道を延々と上っていくと、急に広い場所に出た。
どうもスキー場に併設された温泉施設らしい。
といってもたいそう立派なつくりの源泉掛け流し本格温泉で、マダムも大いにご満悦の様子。
「今庄温泉やすらぎ」で十分に安らいだあと、宿に戻ってタクシーで一番近い居酒屋へ向かった。
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IMG_20190512_195220ネットではよくわからなかったが、着いてみるとかなり今風の造りだ。
「E.LOHA」なんていう洒落た店名で、「いろは」と読ませるようだ。
昨今はやりのロハスとイロハを合わせたらしい。しゃらくさい!!
ジャズの流れる落ち着いた店内で、メニューのお料理もこじゃれたものが多い。
しかも近頃の流行りらしく、いちいち料理名が無駄に長ったらしい
たかだかかけうどんに「心温まる」っているか?
「黒胡椒のきいた大人の焼きそば」・・・?
たまにはこういうところも勉強になるかもしれないとのマダムのお言葉で、いろいろと料理を注文する。
出てくる料理といえば、見かけはおしゃれな手の込んでいる"風"で、ひとひねりした"風"のお料理の数々。
ま、いろんな意味で勉強になりました。
ディランでもこれから長ったらしい名前のメニューが登場するかもね。
「愛と平和のど根性焼きそば」「そこらへんのスーパーのお惣菜風ポテトサラダ」とかね。
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5月とはいえ北海道よりははるかに暖かいので、帰りはぶらぶらと歩いていくことにした。
初めての敦賀は町の大きさもほどよくて、落ち着いたいい町のようだ。
だがネットによると、ふんだんに投下された原発マネーのおかげで、ハコモノだけはりっぱだが、町自体は廃れていってるという。
たしかに町の大きさからすると、りっぱすぎるような体育館や公会堂などが目についた。
そこらへんの問題は、ぶらっと立ち寄ったよそ者が、半端な知識でどうこう言える問題でもない。

さて明日は北陸のハワイと呼ばれる「水島」のエメラルドグリーンの海を拝みに行こう!!
すぐそばにゃ敦賀原発もあるらしいし。
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DSC00644岐阜で敦賀行きに乗り換えて、ようやく落ち着いて車窓からの眺めを楽しむ余裕も出てきた。
すると右前方になにやら存在感のある山が見えてきた。
マップアプリでさっそく調べたところ、その山の名は「伊吹山」
日本神話最強のヒーロー日本武尊(やまとたけるのみこと)が、この山に住む悪神を退治に出かけたところ、大氷雨を降らされ命からがら戻ってきたとされる山だ。
たしかに連戦連勝の英雄をそこまで痛めつけるほど、力の強い一族が住んでいただろうと思わせる姿をしている。
その後療養をしながら旅を続けたミコトは、最終的にこのときの痛手が原因で命を落としている。
いつか間近で見たいもんだと思っているうちに、敦賀の町が近づいてきた。
IMG_20190512_133544初めて訪れる敦賀とは一体どんなところだろう?

ってなことで、敦賀駅に降りて最初に出迎えてくれたのは、なぜか小便小僧の「敦(とん)ちゃん」・・。
なにかいわれでもあるんだべか?
首を傾げながら、駅の近くにあるレンタカーショップで手続きをした。
ふと駅の構内を見ると「レンタサイクル」という文字を発見。
初めての町なら自転車で廻った方が、じっくりと街並を楽しめる。
レンタカーをしばらく預かってくれないかと言うと、係のおねえさんは「もちろん」といってくれたので、手続きをしてさっそく自転車で敦賀探訪。
ママチャリだと2時間一台300円也。
たいへんリーズナブルな料金設定である。

駅で手に入れた市街図をたよりに、一番近そうな名所「気比の松原」を目指すことにした。
途中食事をして、気比の松原に到着。
日曜日のせいもあるのか、大勢の人でにぎわっている。
DSC00657日本三大松原に数えられるだけあって、たしかに長い松並木があちらこちらと、どこまでも続いている。
輝く波と心地よい潮風、たしかにすばらしいが、松の木陰の下で大騒ぎして呑んだくれている若者どもが騒がしすぎて、雰囲気ぶちこわし。
騒いでいる方は極楽なんだろうけど、少しは場所柄を考えろってんだ!!
日本三大松原もあったもんじゃないわ!!
責任者出てこい!!と、心の中でシャウトして、町をぐるっと回って駅まで戻った。

それにしても、この敦賀の町、どこらへんが繁華街なのかよくわからない。
ま、いつも通り出たとこ勝負でいってみるか
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IMG_20190512_102156出発前夜の旧友との再会も、朝まで騒ぎたい気持ちをグッとこらえて、なんとか乗り切った。
酒は途中でやめたが、閉店したのは午前二時過ぎ。
丹念に後片付けをして、寝床に入ったのは三時近くになっていた。
予定では朝四時三十分出発・・・。
もう眠るのはあきらめて、旅のシュミレーションをしているうちに出発の時間とあいなった。
さらば芦別!! 五日後にまた戻ってくるぜ!!

ってなことで、いつものパーキングに車を預けて、道民の翼AIR DO 130便に乗り込む。
昨今はLINEアプリでQRコードを提示するだけで搭乗できる。
なんとも便利なような、味気ないような時代になったもんだ。
一睡もしていないので、飛行機の中で寝ようとしたが、変に目がさえて眠れない。
で、お手製の旅程表なんぞを引っ張り出して、またぞろ旅のシミュレーション
飛行機が着陸態勢に入った頃には、頭の中では芦別に無事戻っていた。
が、現実はここから旅の始まり。

IMG_20190512_104207空港から出ている名鉄空港特急ミュースカイなるものに乗り込み、一路名鉄名古屋駅を目指す。
このミュースカイなる特急電車、最高時速120kmものスピードでかっ飛ばしてくれる。
しかも江の電のように、建物のすぐそばを走るために、まるでジェットコースターのようなスリルが味わえる。
名鉄名古屋駅に到着したのはいいが、切符売り場に岐阜行きの表示がない。
おまけに駅は日曜日だからか大混雑。
なんとか窓口を見つけて、岐阜への行き方を尋ねたところ、非常に言いづらそうに「それはJRさんの方です」と教えてくれた。
入念にシミュレーションしていたにもかかわらず、名鉄からJRに移動するのを忘れていた。

ってんで、一度名鉄を出てJR駅を探したが、名古屋駅前の混んでいるのいないの。
観光客から地元の連中から、はては募金活動、署名運動、ティッシュ配り・・・、出発の時間が迫っている中、文字通り人混みをかき分けて、ようやくぎりぎりで岐阜行きに乗り込むことができた。
それにしてもここいらじゃ、キオスクはすっかり姿を消して、ホームにもコンビニが乗り込んできている。
パンやおつまみも自動販売機で売られていて、以前のような駅のホームの風情はまったくなくなってしまった。
駅弁売りの声や冷凍ミカンが懐かしいわ。
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さてあとは岐阜で敦賀行きに乗り換えれば、本日の移動は終了。
敦賀でレンタカーを借りるために、車内で一杯やれないのだけが残念だ。
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「喜劇 駅前弁当」より

出発の日を首を長くして待つうちに、新しい元号「令和」が発表された。
そのおかげで世間様では、G.Wが十連休になる人たちも出るそうな。
もちろん連休のあとに旅に出るわれわれは、しっかりとその間も営業させていただく。
で、元号の切り替わる4/30の夜、とくに気にかけてもいなかったが、お客さんたちが妙に盛り上がり、なぜかカウント・ダウンと相成った。
酒飲みってのは盛り上がるきっかけがあればなんでもいいものだ。
ってなことで、なんだかよくわからないうちに乾杯して、新しい元号を祝って?いた。
そこへ知り合いから「ネットのニュースで遠藤ミチロウさんが亡くなった」とメールが入った。
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ミチロウさんは昨年の11月の誕生日に膵臓がんを発表し闘病生活を送っていた。
誕生日にがんを発表するとは、いかにもミチロウさんらしいと思っていたが、令和最初のニュースがミチロウさんの訃報とは・・・。
亡くなったのは4/25で、新しい元号が始まったら公表してほしいと本人が望んだということだ。
まるで「元号が変わるぐらい浮かれてんじゃねえよ!!」というミチロウさんの声が聞こえてくるようだ。
なんとも実感の湧かない頭の中で、ミチロウさんの顔と歌だけがぐるぐる回っていた。
パンクロックのカリスマとして、たくさんのタブーをぶち破り、スキャンダラスな伝説を残した稀代のヒーローは平成とともにいなくなってしまった。
そんな規格外のヒーローの死は当然のように、テレビなどで触れられることはなかったが、ネット上では様々なジャンルの人たちがその死を惜しんだ。
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日増しに強くなる喪失感の中、空騒ぎの十連休も終わり、ようやく待ち望んだ旅の出発が近づいてきた。
と、そこへ一本のメールが届いた。
小学校時代からの親友が出発の前日に姫路から泊まりがけで遊びにくるというのだ。
こちらは次の日の朝四時半に出発の予定
久しぶりの友だちと旧交を温めたいのは山々だが、調子に乗って飲酒運転で捕まるわけにはいかない。
「呑まなきゃいいだけでしょ!!」と、マダムはこともなげに言ってはくれるんだが・・・。

よりによって出発の前日かい!!
ああ、一緒に朝まで呑んで騒ぎたい・・・。
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